サステナビリティ課題におけるマテリアリティとKPI

当社は、サステナビリティ課題への取り組みを、企業の存立・成長を支える基盤と捉え、最も重要な課題の一つであると認識しています。
そのなかで、ステークホルダーからの要請、当社の企業理念・価値観や成長戦略を踏まえ、
重点的に取り組むべきサステナビリティ課題におけるマテリアリティ(重要課題)を特定しています。

マテリアリティのKPIと主な取り組み状況

1. 安全・環境・防災

(1)安全衛生

※スマートフォンでは、横にスワイプしてご利用ください。

目標・KPI 2023年度(一部2023年)の主な取り組みと実績
  • 休業災害度数率
    0.10 以下(2023年)
  • 死亡災害件数
    0 件(2023年)
  • ルール遵守への教育深化と、安全文化の構築に向けた人づくりの推進
  • リスクアセスメントに基づく設備対策の継続
  • 安全活動の基本サイクルを円滑に回す仕組みの強化(ISO45001認証取得全事業所完了)
  • 休業災害度数率 0.08(2023年)
  • 死亡災害件数 1 件(2023年)
(2)環境

①気候変動対策の推進

  • カーボンニュートラルビジョン2050(CO2排出量削減)の推進

    ※スマートフォンでは、横にスワイプしてご利用ください。

    目標・KPI 2023年度(一部2023年)の主な取り組みと実績
    • 2030年ターゲット
      CO2総排出量 30 %削減(2013年比)
    • 2050年ビジョン
      カーボンニュートラル
    • 【高炉水素還元】
      Super COURSE50 試験炉において、世界最高水準の高炉CO2排出量33%削減を確認
    • 【水素による還元鉄製造】【大型電炉での高級鋼製造】
      波崎研究センターに、大型電炉と還元鉄生産を一貫開発する拠点(HyDreams)を設置し、試験電気炉・シャフト炉の建設を推進
    • 【大型電炉での高級鋼製造】
      九州製鉄所八幡地区および瀬戸内製鉄所広畑地区を候補地とした、高炉プロセスから電炉プロセスへの転換を検討開始
    • 【CCUS】
      (独法)エネルギー・金属鉱物資源機構の先進的CCS事業3件の調査・基本設計の検討に参画
    • NSCarbolex Neutral
      国内外の建築、製造業等の民需、公共土木工事等の官公需など 様々な分野で照会や採用が拡大
  • 3つのエコによる貢献
    • エコプロセスの実践

      ※スマートフォンでは、横にスワイプしてご利用ください。

      目標・KPI 2023年度(一部2023年)の主な取り組みと実績
      • エネルギー有効活用の高水準維持
      • コークス炉ガス・高炉ガス等の副生ガス・排熱の有効活用
      • 副生ガス利用率 100 %
      • 蒸気生産の排熱利用率 75 %
      • 自家発電の所内発生エネルギー利用率 70 %
      • 最先端省エネ技術の導入推進
      • 高効率発電設備、酸素プラントの導入、
        加熱炉のリジェネバーナー化
      • 地球温暖化対策コスト 92 億円
    • エコプロダクツ®の充実

      ※スマートフォンでは、横にスワイプしてご利用ください。

      目標・KPI 2023年度(一部2023年)の主な取り組みと実績
      • 高機能鋼材の供給を通じた
        最終製品使用時における排出量削減への貢献
      • NSCarbolex Solution
        該当製品・技術のラインナップを専用HPで開示
      • SuMPO EPD(旧エコリーフ)認証の取得
      • 100件超に拡充
      • ほぼ全製品をカバーする
        60件以上で取得
    • エコソリューションによる貢献

      ※スマートフォンでは、横にスワイプしてご利用ください。

      目標・KPI 2023年度(一部2023年)の主な取り組みと実績
      • 世界最高水準の省エネ技術の移転・普及による、世界規模での削減への貢献
      • 当社グループの日鉄エンジニアリングによる
        CDQ納入実績の積み上げ
      • 累積 143 基(2022年度実績)

        3,044 万t-co2削減に貢献)

②循環型社会構築への貢献

  • 社内ゼロエミッションの推進
目標・KPI 2023年度(一部2023年)の主な取り組みと実績
  • 最終処分量の削減 26.3 万t以下(2025年度目標)
  • 副産物(スラグ・ダスト・スラッジ等)の
    社内外でのリサイクル推進
  • 最終処分量 28.2 万t
  • 社会で発生する廃棄物の再資源化促進

※スマートフォンでは、横にスワイプしてご利用ください。

目標・KPI 2023年度(一部2023年)の主な取り組みと実績
  • 廃プラスチックの資源循環システム構築による集荷量の拡大
  • ケミカルリサイクル法による再資源化処理の
    積極推進
  • 容器包装プラスチック処理量 18 万t
    (全国発生量の約3割)

③生物多様性保全・自然再興

  • 生物多様性保全・自然再興への貢献
目標・KPI 2023年度(一部2023年)の主な取り組みと実績
  • 30by30目標達成に向けた活動の推進
  • 当社が参画する「知多半島グリーンベルト」が、
    自然共生サイトの認定を取得
  • 製鉄所での「郷土の森づくり」活動
  • 「海の森づくり」活動
  • 2023年10月認定取得
  • 緑地面積 838 ha
    (呉地区全閉止等により減)
  • 海の森づくり 56 カ所(+12カ所)

④環境リスクマネジメントの推進

  • 大気環境の保全
目標・KPI 2023年度(一部2023年)の主な取り組みと実績
  • 大気汚染物質(SOx、NOx)排出量の
    低水準維持
  • SOx、NOx除去装置の設置、低硫黄燃料への転換、低NOxリジェネバーナーの採用
  • SOx 11 百万Nm3
  • NOx 23 百万Nm3
  • 化学物質の自主管理目標を十分下回る排出量維持
  • VOC(揮発性有機化合物)排出量1,106 t/年
    (対2000年度30%削減)
  • ベンゼン排出量172 t/年
    (国の定めた目標を踏まえた自主管理目標)
  • 自主的削減計画に基づく取り組み継続
  • VOC 509 t/年
  • ベンゼン 69 t/年
  • 水環境の保全
目標・KPI 2023年度(一部2023年)の主な取り組みと実績
  • 用水の再生・循環利用率の高位安定
  • 全社で使用する淡水を浄化処理して循環利用
  • 循環水使用率 約 90 %
(3)防災
  • 災害リスクの徹底排除・効果的施策の早期横展開
目標・KPI 2023年度(一部2023年)の主な取り組みと実績
  • 重大防災事故件数 0 件(2023年)
  • リスクアセスメント基軸による防災事故の再発防止活動、未然防止活動の推進。
  • リスク発現時の被害ミニマイズを目的とした初動訓練の推進。
  • 防災活動のサーベイとして各種モニタリング(監査)を実施。第3者モニタリング、本社マネジメント ヒアリングおよび製鉄所防災担当による自主モニタリングにより防災活動を評価。
  • 重大防災事故 1 件(2023年)

2.品質

(1)品質管理・保証
目標・KPI 2023年度の主な取り組みと実績
  • 試験・検査の信頼性向上に向けた
    システム化・自動化の推進
  • 出荷判定データの入力ミス・ねつ造対策として、手入力から自動取り込み化を継続中
(2)研究開発、知的財産投資・活用
目標・KPI 2023年度の主な取り組みと実績
  • 継続的な事業成長に向けた戦略的な研究開発の推進
  • 知的財産の尊重、戦略的保護・活用強化
  • 製品高機能化、プロセス効率化およびカーボンニュートラル革新プロセスの開発等の重点課題に係る研究開発を積極的に推進
  • 重点課題に係る特許出願の強化、権利侵害への対応および技術提携等で知的財産の活用を推進
  • 研究開発費 727 億円(連結)
  • 特許保有件数 約 3 3000
    (国内1万5,000件、海外1万8,000件)
(3)顧客満足につながるソリューション提案
目標・KPI 2023年度の主な取り組みと実績
  • ユーザー・行政・団体からの
    評価の向上
  • 第70回 大河内賞「大河内記念生産賞」
  • 第56回 市村賞「市村地球環境産業賞」
  • 令和6年度 文部科学大臣表彰
  • 令和6年度 全国発明表彰 ほか受賞
  • ユーザー・行政・団体からの
    表彰受賞件数 10

3.生産

(1)安定生産による安定供給
目標・KPI 2023年度の主な取り組みと実績
  • 安定化に向けた取り組み
    (ハード・ソフト)
  • 瀬戸内製鉄所広畑地区および九州製鉄所八幡地区における電磁鋼板能力・品質向上対策の
    推進による安定供給体制の拡充
  • ベテランのオペレーション技能の標準化やエキスパート活用の推進
  • IoT、AI活用による操業支援、設備点検・稼働監視の効率化および予兆監視の強化

4.人材、ダイバーシティ&インクルージョン

(1)人材育成
目標・KPI 2023年度の主な取り組みと実績
  • 「現場力」と「技術先進性」の向上に資する人材育成施策の推進
  • 社員が持つ力を最大限に引き出し、生産性・実力を更に向上させるべく各種施策を推進
  • 教育訓練時間 99 万時間/年
    (35時間/人・年)
(2)ダイバーシティ&インクルージョン
目標・KPI 2023年度の主な取り組みと実績
  • 管理職の女性社員数を、2020年時点(社内在籍36名)に対し、 2025年に最低でも 2 倍とし、3 倍を目指す
    2030年には最低でも 4 倍とし、7 倍を目指す
  • 有給休暇取得率 75 %以上
  • 65歳までの能力最大発揮を目指した健康マネジメントの展開、
    「心身の健康づくり」推進
  • 女性の積極的な採用、定着率向上施策、キャリア
    形成・両立支援、上司向け教育等の継続実施
  • 柔軟な働き方・休み方の実現に向けた制度拡充や
    環境整備等の取り組みの継続
  • 「こころとからだの健康づくり」の推進に向けた
    各種取り組みの継続
  • 管理職女性社員数 70
    (2024年4月時点)
  • 有給休暇取得率 86.2 %
    (2023年度)
(3)人権の尊重
目標・KPI 2023年度の主な取り組みと実績
  • 人権に対する負の影響の特定と、防止または軽減に向けた人権デューディリジェンスの仕組みの構築
  • 自らの事業活動において人権に対する負の影響を引き起こした、または負の影響を助長したことが明らかになった場合、是正や救済に向けて適切に対応
  • あらゆる人権の尊重が企業活動の基本であるとの認識のもと、企業の社会的責任を踏まえて「日本製鉄グループ人権方針」を制定
  • 人権尊重に最大限配慮しつつ、高い倫理観をもって事業活動を展開

5.地域・社会との共生

(1)地域環境の保全・創造活動の推進
目標・KPI 2023年度の主な取り組みと実績
  • 緑地整備による地域環境への貢献
  • 緑地造成・維持費の拠出
  • 緑地造成・維持費 13 億円
(2)教育支援、スポーツ・文化支援を中心とした社会貢献活動
目標・KPI 2023年度の主な取り組みと実績
  • 工場見学受け入れの継続的な推進
  • 株主・投資家や小中学生等の工場見学の積極的な受け入れ対応
  • 受け入れ人数 約 7 万人
  • 日本製鉄文化財団を通じた音楽文化支援の継続的な実施
  • 日本製鉄音楽賞の贈呈や紀尾井ホールの運営等を通じた音楽文化支援

6.企業価値の向上と利益還元

(1)利益確保と企業価値向上
目標・KPI 2023年度の主な取り組みと実績
  • ROS 10 %
    (中長期経営計画 2025年度目標)
  • ROE 10 %
    (中長期経営計画 2025年度目標)
  • ROS 9.8 %
  • ROE 12.3 %
(2)利益の還元
目標・KPI 2023年度の主な取り組みと実績

①従業員への給与支払い

  • 賞与支給額
  • 給与改訂額
  • 賞与基準額 230 万円(2024年度)
  • 給与改訂額 +35,000 円(2024年度)

②適切な納税

  • 納税額(連結)
  • 納税額(連結) 1,265 億円
  • ③株主への配当

    • 配当額 ※連結配当性向は年間30%を目安(2025年経営計画)
    • 年間配当額 160 円/株

    コンプライアンスの徹底

    すべての活動の基本となる法令遵守

    をご確認ください。

    サステナビリティ メニュー

    サステナブルファイナンス