物流効率化によるCO2排出量削減
日本製鉄は、年間約147億トンキロ1回の輸送機会ごとの積載数量(トン)×輸送距離(キロメートル)の合計。*1の鉄鋼製品・半製品を輸送していますが、従来からグループ内物流会社と共同で輸送効率の向上や燃費の改善などの物流効率化に取り組んでいます。
2021年度の物流部門トンキロ*1当たりの実績
輸送量万トン/年 | 百万トンキロ/年 | (参考) g-CO2/トンキロ |
|
---|---|---|---|
船舶 | 1,861 (56%) |
13,407 (91%) |
39 |
鉄道 | 6 (0%) |
39 (0%) |
25 |
トラック・トレーラー | 1,451 (44%) |
1,266 (9%) |
211 |
合計 | 3,318 (100%) |
14,712 (100%) |
*1 トンキロ 1回の輸送機会毎の積載数量(トン)×輸送距離(キロメートル)の合計
参考の1トンキロ当たりのCO2排出量の数値は全業種平均値(国土交通省)
輸送効率の向上では、高いモーダルシフト化率モーダルシフトとは、トラックから鉄道、船に輸送手段を替えること。モーダルシフト化率とは、500km以上の輸送のうち、鉄道または海運(フェリー含む)により運ばれている輸送量の割合(国土交通省の定義)。の維持・向上に加え、荷役能率の向上による積地・揚地での船舶停泊時間の短縮や、国内輸送における船舶の大型化(700トン船→1500トン船)などを進めています。
当社のモーダルシフト化率は
※国土交通省の定義による輸送量ベース
97%
当社は97%と高いモーダルシフト化率モーダルシフトとは、トラックから鉄道、船に輸送手段を替えること。モーダルシフト化率とは、500km以上の輸送のうち、鉄道または海運(フェリー含む)により運ばれている輸送量の割合(国土交通省の定義)。*2を維持しながら、船舶の大型化をはじめとした物流の効率化によるCO2排出量の削減に取り組んでいます。その一環として、リチウムイオン電池搭載型ハイブリッド貨物船「うたしま」(シップ・オブ・ザ・イヤー2019*3小型貨物船舶部門賞受賞)を導入しており、2022年3月には当社貨物船3隻が、国土交通省「内航船省エネルギー格付制度」において最高ランクの格付けを取得しています。
また、新たに、国内原料の海上輸送において天然ガス専焼エンジンとバッテリのハイブリッド推進システムを搭載した運搬船を導入することを決めました。
*2 モーダルシフト化率 モーダルシフトとは、トラックから鉄道、船に輸送手段を替えること。モーダルシフト化率とは、500km以上の輸送のうち、鉄道又は海運(フェリー含む)により運ばれている輸送量の割合(国土交通省の定義)。
*3(公社)日本船舶海洋工学会による表彰。

リチウムイオン電池搭載型ハイブリッド貨物船
「うたしま」
物流部門のCO2排出量削減に向けての改善項目
※スマートフォンでは、横にスワイプしてご利用ください。
改善項目 | 推進部門 | |||
---|---|---|---|---|
荷主 | 輸送事業者 | |||
運搬回数の削減 | 輸送手段の大型化 | さらなるモーダルシフト化(車両→船舶・鉄道) | ◎ | |
船舶・車両の大型化※ | ◎ | ◎ | ||
運行効率の向上 | 積載率の向上 | ◎ | ◎ | |
実荷率の向上 | ○ | ◎ | ||
サイクルタイムの短縮 | ◎ | ◎ | ||
輸送量の削減 | 輸送距離の短縮 | ◎ | ||
燃費の向上 | エンジン効率の改善 | 低燃費船舶・車両への移行 | ◎ | |
燃費改善部品の導入(エコタイヤ等) | ◎ | |||
運転方案の改善 | 船舶・車両停止時のエンジン切り | ○ | ◎ | |
経済運行の推進(エコドライブ等) | ◎ | |||
出荷生産性の向上(2個吊りコイルリフターの導入等) | ◎ | ◎ |
※特殊車両通行許可条件の緩和。
◎主体的に取り組む部門
○副次的に取り組む部門