日本製鉄グループのSDGsへの貢献
「鉄」は社会やくらしのいたるところで使われる他、地震や気候変動に伴う異常気象等の自然災害に対するインフラの強靭化にも貢献しており、私たちのくらしを便利で快適なものにしています。また、資源が豊富でリサイクル性も高く、更なる軽量化・長寿命化等を通じて環境負荷軽減に寄与する等、SDGsの実現に欠かせない素材です。こうした「鉄」を供給する当社では、3つのエコと革新的技術により気候変動対策に取り組むとともに、製造時の副生ガス等の有効活用や水の循環再生利用、社内外で発生する副産物や廃棄物の再資源化等、資源を無駄にしない持続可能な取り組みも積極的に進めています。
具体的な取り組み事例
- 発展途上国における事業会社設立に伴う雇用創出
- ノンフレーム工法(樹木を保全した斜面安定工法)による災害脆弱性の軽減
- 製鋼工程の副産物である鉄鋼スラグ肥料による農業生産性の向上や農地の塩害対策
- 農業用水も確保できる海水淡水化プラント向けの海水耐食性に優れるチタン・ステンレスの提供
- 大気・水質・土壌リスクマネジメント、化学物質マネジメントの推進
- 環境負荷物質の鉛や六価クロム等を含まない鋼材の開発・提供
- 技能向上を目指した社員教育(OJT、OFF-JT、産業技術短期大学派遣等)の推進、技能トライアスロン等の開催
- 教員研修や学生のインターンシップの受け入れ
- 女性が働きやすい労働環境整備、キャリア形成支援・両立支援
- 女性採用の拡大、管理職の女性社員数の拡大
- ハラスメントの防止
- 限りある水資源の循環再生利用の徹底
- 水質リスクマネジメントの推進
- 海水淡水化プラント向けのチタン・ステンレスの提供
- 安全な水を届ける水道用ライニング鋼管の提供
- 副生ガスの100%活用等の無駄のないエネルギー利用
- 水素からエネルギーを生み出す燃料電池への素材提供
- 水素社会のインフラを支える高圧水素用ステンレス鋼の開発・提供
- ダイバーシティ&インクルージョンの推進
(女性活躍、働き方・休み方、健康推進、高齢者・障がい者雇用等) - DX推進による働き方改革、生産性向上、作業者の安全管理等の向上
- 資源・エネルギー効率が高く、環境負荷を低減するエコプロセスの追求
- 2国間連携による最新技術の紹介(インド、ASEAN等)
- 鉄鋼スラグの路盤材や土木工事用資材への活用
- 独占禁止法教育等のコンプライアンス教育の徹底
- 人権尊重を基本とする不当な差別の排除
- 女性や外国人の採用拡大
- くらしに欠かせない様々なエコプロダクツ®の提供
- 耐震強度の高い鋼材の提供
- 自然の景観を維持しながら災害からくらしを守るノンフレーム工法の展開
- 大気・水質・土壌リスクマネジメント、化学物質マネジメントの推進
- スラグ、ダスト、スラッジ等の副産物再資源化の徹底
- 廃プラスチックのリサイクルの推進
- カーボンニュートラルビジョンによる気候変動対策の推進
- 高強度・軽量化による省エネを実現するハイテンや高速鉄道用の軽量輪軸等のエコプロダクツ®の開発・提供
- 鉄鋼スラグを活用した藻場再生の実施
- 鉄鋼スラグを活用した海域環境改善の推進
- 製鉄所付近の海岸におけるボランティア清掃活動
- NPO法人「森は海の恋人」との連携(植樹活動への参加)
- 大気・水質・土壌リスクマネジメント、化学物質マネジメントの推進
- 「郷土(ふるさと)の森づくり」による製鉄所構内の緑化推進
- 製鉄所周辺の清掃活動
- 贈賄防止ガイドラインの制定、周知徹底
- 反社会的勢力の排除
- 紛争鉱物の不使用確認の徹底
- 安全保障貿易管理の徹底
- 環境・省エネ技術を発展途上国へ移転・普及させるエコソリューションの展開
- 日印・日ASEAN鉄鋼官民協力会合の定期開催
- 途上国へのエネルギー・マネジメントシステム構築のための人材開発支援
PICKUP 2020
1鉄鋼スラグを活用した海域向け施肥材の北海道泊村での藻場再生プロジェクト「海の森づくり」が本格始動2020年8月
北海道古宇郡(ふるうぐん)泊村での海域向けの施肥材(ビバリー®ユニット)による海藻の再生が確認され、ビバリー®ユニットの施工豊かな海の創造による村の水産振興が更に一歩前進しました。
ビバリー®ユニットの施工
写真:(株)渋谷潜水工業
2製鉄製造現場のDX推進に向け、ローカル5Gを見据えた自営無線網の適用検証を開始2020年8月
当社と日鉄ソリューションズ(株)は、室蘭製鉄所において製鉄製造現場における自営無線網の適用検証を自営無線網基地局の電波調査状況共同で開始しました。まずは構内を走行するディーゼル機関車の遠隔運転を適用検証の目標としています。
自営無線網基地局の電波調査状況
3グローバルなカーボンニュートラル社会の実現に貢献する、ハイグレード電磁鋼板の生産能力・品質向上への投資2020年11月
世界的なCO2排出削減ニーズの高まりを受け、変圧器やモータに使用される電磁鋼板においてエネルギーロスの少ないハイグレード材の需要が、今後一層増加すると考えられます。このため、当社は電磁鋼板の品質向上および生産能力増強(現行比約40%:2023年上期中)への投資を決定しました。
変圧器
4当社製チタン箔シートが、チタン製品として初めて世界遺産登録かつ国宝指定の建造物の耐震補強工事向けに採用2020年12月
当社と日鉄防食(株)がライフサイクルコストの低減、社会インフラ長寿命化の観点から文化財を含む構造物への適用拡大を推進しているチタン箔シートが、世界遺産登録かつ国宝指定の「富岡製糸場西置繭所」の耐震補強工事に採用されました。
富岡製糸場西置繭所全景
5東日本製鉄所鹿島地区、室蘭製鉄所へ、自社保育所の設置を拡大2020年10月2021年2月
当社は、多様な人材がより一層活躍できる職場環境を整備する観点から、交替職場で働く社員のニーズにも対応可能な自社保育所を全国の製造拠点で設置しており、東日本・室蘭両製鉄所においても2021年度内の開設を予定しています。
室蘭 くじらのうた保育園
6世界有数の鉱物資源会社リオティントと、気候変動に関する覚書を締結2020年12月
当社は、鉱物資源会社リオティントと、これまでのパートナーシップを強化し、鉄のバリューチェーン全体の炭素排出を大幅に削減するという新たな領域へと広げるための技術の探索、開発、実証を共同で行うための覚書を締結しました。
覚書締結