TCFDの提言に沿った情報開示

気候変動を取巻く状況、鉄鋼業について

  • 世界全体で温室効果ガスの排出削減を進めていくパリ協定が2015年に締結され、国際社会のあらゆる主体は、環境への影響を抑制しながら、経済及び社会の持続的な成長を可能にする方法を求められています。
  • 鉄は、資源の豊富さ、機能の多様性、製造時環境負荷、リサイクル性など、基礎素材として求められる多くの側面において優れており、必要なインフラを建設するのに理想的な特性を備えているため、道路、鉄道、ビル、自動車、家電など、社会インフラや耐久消費財などを構成する主要素材として、私たちの社会に広く普及しています。
  • 2018年、日本鉄鋼連盟が公表した「長期温暖化対策ビジョン」において、世界の鉄鋼需要は、新興国での人口増加や経済成長等により、中長期に拡大することが見込まれています(2015年 16.2億t → 2050年 26.8億t)。これに対し、鉄鋼蓄積拡大による老廃スクラップの発生増加に伴い、鉄製造時のスクラップ利用量も増大(2015年 5.6億t → 2050年 15.5億t)していきますが、スクラップだけではすべての鉄鋼需要を満たすことはできません。よって、当面、天然資源ルートの生産は必須であり、高炉法による銑鉄生産は2050年に向けて拡大していくことが見込まれています(2015年 12.2億t → 2050年 14.0億t)。
  • 企業の気候変動対応やその情報開示への要求の高まりのなか、鉄鋼業についても、①将来的なCO2排出量の大幅な削減 ②自動車分野等での需要家動向の変化(EV化、軽量他素材への切り替え等) ③カーボンプライシングの導入による操業コスト増等のリスクへの対応について、投資家等ステークホルダーの関心が高まっています。
  • 当社は、こうした気候関連リスクや機会を認識し、現在の事業戦略におよぼす影響を評価した上で、今後の事業戦略策定に活かしていくために、国際エネルギー機関(IEA)による気候変動シナリオ(2℃未満シナリオと4℃シナリオ)を参照し、2050年までの中長期の時間軸でシナリオ分析を実施しました。
  • また当社は、1.5℃シナリオに整合する「2050年カーボンニュートラル」を目指すことを掲げた新たな気候変動対策ビジョンを策定し、経営の最重要課題としてカーボンニュートラルの実現に向けた超革新技術に取り組むこととしました。
TCFDシナリオ分析

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マネジメント体制

*1 EV車に関するデータは、IEA ETP2017 B2DSを参照。EV車は内燃機関を搭載しないBEVのみ。内燃機関搭載車にはPHVを含む。
*2 電炉比率は、日本鉄鋼連盟「ゼロカーボン・スチールへの挑戦」の粗鋼量予測値から算定。

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