環境マネジメント

日本製鉄は、自社の製鉄所はもとより、国内外のグループ会社を含めた環境ガバナンス・マネジメント体制を構築しています。社内外の環境監査を組み合わせてPDCA(計画、実施、監査および改善施策)を回すことにより、環境リスクを低減する活動を進めています。

マネジメント体制

当社では気候変動を含む環境関連問題に対応する組織として環境政策企画委員会、環境技術・管理委員会およびグリーン・トランスフォーメーション推進委員会の3つの委員会を組織しています。

環境政策企画委員会は環境担当代表取締役副社長、環境技術・管理委員会は技術担当代表取締役副社長が委員長を務め、その他の代表取締役副社長、取締役・執行役員等が委員となり、半年ごとに開催しています。環境政策企画委員会では気候変動や生物多様性・自然再興への対応等、環境技術・管理委員会では大気・水・廃棄物等の環境リスクや循環型社会構築への対応等の環境課題を管理しています。

また、社内マネジメント強化の一環として、全製鉄所の環境担当部長会議と環境担当室長会議を定期的に開催しています。特に重要な環境リスクとなる降下ばいじん、排水、廃棄物については、分野ごとの専門家による会議を通じてリスクの低減を図っています。

グリーン・トランスフォーメーション推進委員会は環境担当代表取締役副社長および技術担当代表取締役副社長が共同して委員長を務め、その他の代表取締役副社長、取締役・執行役員等が委員となっています。当委員会はカーボンニュートラル推進に関わる重要な諸案件(外部環境の変化や対策の進捗状況等)を検討するために適宜開催しています。

上記3つの委員会における気候変動や環境についての検討内容は代表取締役会長、代表取締役社長等が出席する経営会議および取締役会において、全社的なリスク管理項目の1つの項目として報告・審議されます。取締役会は経営会議において報告、審議された経営上の重要なリスクについて、定期的に報告を受けることによりリスク管理の監督を行っており、気候関連を含む環境関連の課題は年4回以上取り上げられます。このように気候変動をはじめとする環境に関するマネジメントは、当社の全体的なガバナンスに統合されています。

環境マネジメント体制

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マネジメント体制

環境マネジメントレベルの維持向上への取り組み

当社は、すべての製鉄所において、国際規格であるISO14001に則り、製鉄所の責任者を長とした環境マネジメントシステムを構築しています。毎年、製鉄所内で内部監査、製鉄所長によるマネジメントレビューを行うとともに、本社環境技術・管理部が各製鉄所および各工場の監査をしています。その際、他製鉄所の環境担当者の参加によるクロスチェックも実施しています。更に、ISO認証機関による審査も定期的に受けています。

海外を含むグループ会社(環境対象73社)については、本社内部統制・監査部のコーポレートガバナンスの一環として本社環境技術・管理部メンバーが直接ヒアリングを行うことによって、マネジメントレベルの向上に努めています。

内部監査(ヒアリング)
内部監査(ヒアリング)
内部監査(現場パトロール)
内部監査(現場パトロール)

当社ISO14001登録状況(2023年9月1日現在)

審査会社:日本検査キューエイ(株)(JIC-QA=Japan Inspection Corporation Quality Assurance )

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製鉄所名 地区 登録年月 認証期限 ISO14001登録証一覧
北日本 室蘭 1999.11 2023.11 和文版
英文版
釜石 2000.3 2024.3 和文版
英文版
東日本 君津 1998.3 2025.3 和文版
英文版
鹿島 1997.4 2024.4 和文版
英文版
直江津 1998.12 2025.12 和文版
英文版
名古屋 1996.3 2026.3 和文版
英文版
関西 和歌山 1997.4 2024.4 和文版
英文版
製鋼所 1999.3 2024.3 和文版
英文版
尼崎 1998.3 2025.3 和文版
英文版
瀬戸内 広畑 1999.3 2026.3 和文版
英文版
1999.1 2026.1 和文版
英文版
阪神(堺) 1998.3 2025.3 和文版
英文版
阪神(大阪・神崎) 1999.3 2026.3 和文版
英文版
阪神(東予) 2001.9 2025.9 和文版
英文版
九州 八幡 1999.3 2026.3 和文版
英文版
大分 1999.7 2026.7 和文版
英文版

グループ会社を含めた環境リスクマネジメント

当社は、国内のグループ会社のなかから一定の環境負荷のある52社(2023年4月現在)を対象として半年ごとに関係会社環境会議を開催しています。会議では、最近の環境法規制動向や環境に関する取り組み事例の報告等、情報の共有化を行い、環境リスクの低減を進めています。また、ポータルサイト内に情報共有の場を設け、環境関連規制動向やトラブルの横展開等の情報を発信しています。

  • NS北海製線(株)
  • 王子製鉄(株)
  • 大阪製鐵(株)
  • 黒崎播磨(株)
  • 小松シヤリング(株)
  • 太陽サカコー(株)
  • 三晃金属工業(株)
  • 産業振興(株)
  • 山陽特殊製鋼(株)
  • ジオスター(株)
  • 日鉄エンジニアリング(株)
  • 日鉄ステンレス(株)
  • 日鉄ソリューションズ(株)
  • 新日本電工(株)
  • (株)スチールセンター
  • ワコースチール(株)
  • 日鉄セメント(株)
  • 日鉄高炉セメント(株)
  • 鶴見鋼管(株)
  • 電機資材(株)
  • 東海鋼材工業(株)
  • 日鉄SGワイヤ(株)
  • 日鉄片倉鋼管(株)
  • 日鉄環境(株)
  • 日鉄建材(株)
  • 日鉄鋼管(株)
  • 日鉄工材(株)
  • 日鉄鋼線(株)
  • 日鉄鋼板(株)
  • 日鉄神鋼シャーリング(株)
  • 日鉄スチール(株)
  • 日鉄ステンレス鋼管(株)
  • 日鉄スラグ製品(株)
  • 日鉄精圧品(株)
  • 日鉄精鋼(株)
  • 日鉄精密加工(株)
  • 日鉄大径鋼管(株)
  • 日鉄テクノロジー(株)
  • 日鉄テックスエンジ(株)
  • 日鉄電磁(株)
  • 日鉄ドラム(株)
  • 日鉄ハードフェイシング(株)
  • 日鉄物産(株)
  • 日鉄物流(株)
  • 日鉄防食(株)
  • 日鉄ボルテン(株)
  • 日鉄溶接工業(株)
  • 日鉄ロールズ(株)
  • 日本コークス工業(株)
  • 光メタルセンター(株)
  • (株)富士鉄鋼センター
  • 松菱金属工業(株)

環境教育

当社は、環境マネジメントを経営の重要な基盤と位置付け、新入社員から中堅技術者、管理職まで、階層別に環境基本方針、中期環境経営計画および環境コンプライアンス等に関する環境教育を継続的に行っています。また、本社環境部長による環境講演会をすべての製鉄所・製造所で開催しています。公害防止管理者、エネルギー管理士等の国家資格の取得やISO14001内部監査員の養成も積極的に進めています。
環境教育
環境教育(中堅技術者研修)

環境法令遵守状況

2022年度、当社においては、環境法に関する法的義務/規則の違反に関する罰金はありませんでした。

ただし、2022年6~7月に東日本製鉄所君津地区において着色水の構外流出および排水基準超過が発生しました。当社はこれらの事態を重く受け止め、原因究明と対策検討を行い、徹底した再発防止対策を進め、今後も法令を遵守し事業を行っていきます。

【本件に関する情報開示】

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