磁性を持つ鉄

磁性を、最大限に引き出した高機能材料『電磁鋼板』

この鋼板を磁化しやすくして電気エネルギーのロス(鉄損)を減らす技術開発が、“省エネルギー社会”を支えている

・電力の送配電に必要不可欠な変圧器の高効率化、小型化に貢献する「方向性電磁鋼板」
・EV、HV等の自動車用、エアコン等の家電用、産業機械用等、各種モータの高効率化、小型化に貢献する「無方向性電磁鋼板」

鉄 損
  • ・鋼板を磁化したときに消費されるエネルギーで、小さいほど良い
  • ・モータの効率に寄与
  • ・板厚が薄いほど、低鉄損化(⇔高磁束密度化)
磁束密度
  • ・鋼板が磁化されたときの単位断面積あたりの磁束の量で、
    大きいほど良い
  • ・モータのトルクに寄与
  • ・板厚が厚いほど、磁束密度が上がる(⇔低鉄損化)
強 度
  • ・モータの高回転速度にも耐え得る強度
  • ・薄くても強度を担保できれば、軽量化に寄与

EV・HVモータ駆動条件と素材への要求特性

走行状況に応じて、モータには「高回転」「高効率」「高出力」が求められる。しかし、それら全てを実現するために求められる素材特性「高磁束密度化」「高周波低鉄損化」「高強度化」は、それぞれ“背反関係”にあるため、全てを叶えるのは難しかった

EV、HV用モータの
要求特性に応える
無方向性電磁鋼板の開発

駆動用モータの要求に応えた材料シリーズ ・25HX1400
・25HX1500
・30HX1600
・30HX1800

  • 高磁束密度化と低鉄損化を両立

  • さらに、薄くても高強度

W10/400:周波数400Hz、磁束密度1.0Tの時の鉄損値    
TS:引張強度
B50:磁界強度5,000A/mの時の磁束密度の値