鉄はさびを制する

鉄が持っている可能性を最大限に引き出す

鉄は、その表面に“+α”の工夫(めっき)を加えることで、鉄の特性を活かしながら様々な機能を付与することも可能
この、材料の表面に施されるミクロレベルのめっき層にも、最先端の技術が詰まっている

鉄(鋼板)のめっきとしては、金属被覆の“亜鉛めっき”が主流

亜鉛は、鉄よりも酸化しやすく溶けやすい金属であり、鉄よりも優先的に溶けることで鉄を守ってくれるからこの皮膜を、『犠牲防食型皮膜』という(鉄とのイオン化傾向の違いを利用)

  • 溶融亜鉛めっき鋼板Galvanized Iron

    NSシルバージンク®溶融亜鉛めっき(GI)の課題
    強い圧力をかけるとプレス成形用の金型に亜鉛が付着し、摩擦抵抗が大きくなる

    加熱による Zn – Fe 合金層形成

  • 合金化処理溶融亜鉛めっき鋼板Galvanizing + Annealing

    NSシルバーアロイ®めっき層の中に、母材である鋼板の鉄分を熱処理で拡散させ、Zn – Fe合金層をつくることで、プレス成形性・溶接性が向上

  • [『犠牲防食』のメカニズム]

    水H2O + 酸素O2
  • [熱処理]

プレス成形性・めっき密着性・溶接性を兼ね備えた“優等生”なGA

鋼板(母材)
  • 【“優等生”なGAに必要な条件】

    • 合金めっき層のFe濃度を均一に制御
    • めっき厚を均一に制御
    • 母材性能をキープ
  • 【それを実現する技術】

    • 熱処理技術
    • めっき管理技術
    • 母材の造り込み

めっきの合金化度合をモニタリングしながら、精密にコントロールし、最適範囲に制御することで実現