人材の活用と育成

人材育成

人材育成基本方針

当社は経営理念に「人を育て活かし、活力溢れるグループを築きます。」と定めており、人材育成を最上位の概念として位置付けています。当社の人材育成が目指す到達点は、企業理念と社員行動指針を理解し、実践できる人づくりです。すべての従業員がこれを常に念頭に置き、人材育成を進めています。

当社の人材育成の基本は、上司と部下とが真正面から向き合い、業務に関して日々の対話を重ねながら、物事の判断基準や座標軸、そして具体的な業務スキルを伝えていくものです。それを全従業員に明示し、共有するために、以下の「人材育成基本方針」を定め、上司・部下の対話の仕組みを中心として人材育成を行っています。

  • 人材育成は仕事そのものであり、人材育成において上司の役割は重要である
  • 人材育成の基本はOJT であり、それを補完するのがOFF-JT である
  • 人材育成の目標と成果を上司と部下が具体的に共有する
  • 一人ひとりが更なる成長を目指し、自らのたゆまざる研鑽に努める
人材育成基本方針

操業・整備系人材育成

操業・整備系人材は、長期雇用を前提として入社から定年退職にいたるまで、鉄鋼製造・整備に関する技術・技能の蓄積を弛みなく実践し、当社の現場力を根幹から支える従業員群となります。円滑に技術・技能の伝承を推進することが必須であり、入社した従業員全員を一人前に育て上げる仕組みの構築が必要不可欠のため、習得すべき技能を明確にした上で上司と部下が対話し、具体的な育成計画を作成・実行しています。これらの育成や技能伝承の状況は、個人別の技能一覧である技能マップを用いて評価しており、この評価をもとに育成計画を確認・修正しています。

加えて、生産年齢人口の急速な減少に対応した採用ソースの多様化(女性従業員・中途採用等)を踏まえ、インフラの整備や、人権啓発・ハラスメント教育等、多様な人材が意欲を持って協働できる職場風土の構築を推進していくことが必要となります。それらの観点も含め、個人別OJT(On the Job Training)を補完するOFF-JTについても、日本製鉄の従業員として必要最低限習得すべき技能・知識を全社標準体系として階層ごとに整理し、全社統一的に実行しています。そのなかで、高齢層が健康かつ意欲高く働き続けるためのモチベーション維持・向上施策や、現場発の知恵(=現場技術)の創出力を一層引き上げていく職場リーダー教育等も推進しています。

スタッフ系人材育成

人材育成基本方針のもと、スタッフ系についてもOJTを基盤とした人材育成・能力開発を効果的で継続的なものとして定着させ、実行していくための「人材育成PDCA」を定めています。具体的には、企業理念・組織戦略を基に個々人の育成計画を策定し、個人別育成計画は、上司と部下の間で話し合われ、計画(Plan)と行動(Do)に具体化され、評価(Check)、修正(Action)されていきます。人材育成PDCAは毎日の業務のなかで常時実行されるものですが、4月から翌年3月までの1年間を単位として実施しています。

また、入社以降、管理職に昇格するまでの期間を「鍛錬」「創造」「自立」の3ステップに分けて、OJTを基本に2年目、3年目、5年目といった節目で業務報告会や階層別研修を開催し、育成を進めています。

スタッフ系人材育成
「鍛錬」

入社後数年間で、各専門分野での基礎を徹底して学ぶと同時に、一つひとつの実践の場を通じて社会人としてのマナーと仕事を行う上での基本の型を習得します。

「創造」

まとまりのある業務を最初から最後まで一貫して遂行し、実務遂行能力を養うことと併せて、各自が自分の専門分野での軸をしっかり定め、創りあげます。

「自立」

自らの責任で業務を推進する経験を重ね、チームをまとめて牽引する力を養うと同時に、部下・後輩の育成にも目配りできることが重要であり、これらを経て独り立ちしていきます。

加えて、OJTではカバーできない特定スキルの学習やテーマ研究、階層別に全社横断的に身に付けなければならないスキルの習得を目的として、各種OFF-JT研修を実施しています。

技術先進性を支える人材育成

当社は世界最高の技術とものづくりを目指し、製鉄エンジニアとして必要なスキルを体系的に身に付けるため、技術分野の要素技術の習得を狙い、講座として準備しています。特に工程固有技術に分類される講座は日本製鉄の技術を「結晶化」させたものです。社内の優秀なエンジニアを中心に、基盤となる技術、先端技術をわかりやすく講義し、内容も環境の変化に応じ、適宜見直しています。

管理職の人材育成

管理者が果たすべき責任と権限の正しい理解、および「上司」としてのマネジメントのあり方やグループ経営力強化に資する知識・スキル、心構えの習得を目指した研修を資格や役職に応じて実施しています。近年では、製造現場に強いライン長を育成するライン長候補者研修や、管理者としての役割と責任を正しく理解し、業務遂行に求められる知識やマネジメントスキルを習得する新任課長研修を新設する等、管理職教育に一層力を入れています。

海外事業展開を支える人材育成

当社は海外成長市場への積極的な事業展開を行っており、海外事業拠点では、多くの当社従業員が合弁パートナーや現地従業員と力を合わせてプロジェクトを進めています。これらの拠点においては、従業員を現地採用し、雇用機会の創出を通じた現地社会への貢献も果たしています。

ますます拡大する海外事業展開を支える人材の育成のため、グローバルグループ社員および管理職には、各階層別に到達すべき英語の「対話力」の基準設定や、レベル別に応じた語学教育体系の整備を進めています。また、将来における国内外事業の担い手を育成するため、事業管理に必要な知識およびスキルの習得とマインドの醸成を目的とした若手管理職が受講するミドルマネジメントセミナー、若手従業員の留学派遣や海外事業会社への短期派遣、海外での勤務が決まった従業員および帯同家族に対する教育等を行っています。

現地従業員の人材育成についても、当社の「人材育成基本方針」に則って、OJTを中心に当社流の判断基準や座標軸、業務スキルの伝承に取り組んでいます。また、海外グループ会社が集積しているASEAN・インド地域においては、階層別研修や特定スキルの学習、テーマ研究等のOFF-JT研修を実施しています。

海外事業展開を支える人材育成

デジタル改革を支える人材育成

当社は、鉄鋼業におけるデジタル先進企業を目指し、データとデジタル技術を駆使して生産プロセスおよび業務プロセス改革に取り組むとともに、意思決定の迅速化、課題解決力の抜本的強化に資する対策を実行するDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略を推進しています。

これらDXの推進に向けて、専門人材のつくり込みと全従業員のリテラシー強化に向けて、データサイエンス知識の習得と能力伸長のためのスキル研修の設立、各部門でDXを推進するために管理者の意識改革を促す管理者教育を整備しています。

サステナビリティ メニュー