日本製鉄のDX推進

日本製鉄のDX推進においては、デジタル技術を活用することで、従来の制約に左右されることなく、改革を継続的に実行していく力、すなわち「変えていく力」を高めていくことが重要だと考えています。デジタル技術により現状の業務や生産プロセスを効率的に標準化・自動化し、そこで生まれた知見とリソースをもとに、新たな改革に取り組むというサイクルをつくり出すことによって、大きな価値を生み出すことができるからです。更に、新しいデジタル技術を単に適用するのではなく、データを基軸に業務および生産プロセスを見直すことで、組織の壁や階層を超えて、部分最適になりがちな判断を、より広い視点からの最適な意思決定へと高めることを志向しています。

立地拠点や執務場所に制約されない業務遂行 データ基軸による新たな業務・生産プロセスの構築 ヒトによるアウトプットの高付加価値化

AIだけで新しい価値を生み出すことはできません。これからのデジタル改革の時代においても、人が新たな改革を提案し実行していくことに変わりはなく、人がより高い使命感を持って、将来を見据えた改革の道筋を描くことが大切です。その上で、デジタル技術を手段として活用し、改革のサイクルを回していくことが非常に重要であると考えています。具体的には、デジタル技術がもたらす3つの効果、「ロケーションフリー」 「データドリブン」 「エンパワーメント」を発揮させることによって、従来の業務スタイルを刷新し、大幅な生産性向上と意思決定の迅速化・課題解決力の向上に取り組みます。

業務プロセス改革 生産プロセス改革

日本製鉄は、生産・販売・物流・整備・購買・収益管理等、さまざまな分野において、1960年代から積極的にICTを取り入れており、これまでに整備してきた数多くの業務システムと、そこに蓄積された質の高いデータを膨大に保有していることが大きな強みです。一つひとつの部署や工場に分散している貴重なデータ資産を、先進的な情報技術や最新のデジタル技術を活用して有機的に連携させる「つなげる力」を強化し、データの高度利活用や圧倒的なプロセス制御・自動化を可能とする「あやつる力」を高めていきます。これらは業務プロセス改革と生産プロセス改革に資するだけではなく、「つくる力」と「売る力」の強化施策との相乗効果により、ステークホルダーの方々への新たな価値提供に貢献できるものと考えております。

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*現在の日鉄ソリューションズ(株)。

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