社会貢献
日本製鉄は創立以来一貫して日本経済の発展を支えるとともに、1955年から2005年まで広く親しまれたラジオ番組「新日鉄コンサート」の提供や1990年に創設した「日本製鉄音楽賞」などを通じて、芸術文化においても、70年近くの間継続して音楽分野への支援を行ってきた。
日本製鉄は、現在も紀尾井ホールの運営と日本製鉄文化財団への活動支援を核として、音楽メセナに積極的に取り組んでいる。
紀尾井ホールは、日本製鉄の社会貢献事業の一環として、1990年に新日鉄創立20周年を記念して計画され、1995年に開館した。クラシック音楽でもとくに室内楽に最適な紀尾井ホールと、日本伝統音楽の演奏に適した紀尾井小ホールの2つのホールを持ち、細やかな配慮がなされた質の高いコンサートホールとして、内外の音楽家や多くのファンから高い評価を得ている。
【ホールの概要】
・所在地 | 〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町6番5号 電話 03-5276-4500(代) |
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・建物の概要 | 敷地 3,120㎡ 延床面積 12,626㎡ 地上7階 地下2階 |
・収容人員 |
紀尾井ホール(1・2階) 800席 クラシック音楽専用ホール 紀尾井小ホール(5階) 250席 日本伝統音楽専用小ホール |
・ウェブチケット | https://kioihall.jp/tickets |
・ホームページ | https://kioihall.jp |
1995年、紀尾井ホールの開館とともにホール専属の室内オーケストラ(レジデント・オーケストラ)として紀尾井シンフォニエッタ東京を創設。ソリストや、国内外のオーケストラの首席奏者、室内楽奏者など、第一線で活躍する演奏家たちをメンバーとして擁している。ホールとオーケストラの潜在能力を最大限に引き出すために、ホールでリハーサルを行って演奏を練り上げていくというレジデント・オーケストラならではの音楽作りが特徴。定期演奏会や北海道から九州まで日本各地での公演(2020年東海市制50周年記念公演など)のほか、ヨーロッパ(2000年、2005年)・韓国(2009年,2010年)・米国(2012年)等海外公演も行っている。また、2015年と2016年別府アルゲリッチ音楽祭、2016年と2019年東京・春・音楽祭、2018年いしかわ・金沢風と緑の楽都音楽祭など、名高い音楽祭に招かれ出演している。
紀尾井ホールとの一体性をより明確にするため2017年4月に「紀尾井ホール室内管弦楽団」と改称し、首席指揮者にライナー・ホーネックを迎えた。2022年からはトレヴァー・ピノックが首席指揮者に就任しさらに躍進を続けている。
紀尾井ホールの運営母体として、1994年11月に財団法人新日鉄文化財団を設立した。2010年10月に公益財団法人として認可され、2012年10月に新日鉄住金文化財団、2019年4月に日本製鉄文化財団に名称変更している。
【事業内容】
将来を嘱望される若手クラシック音楽演奏家ならびにクラシック音楽の発展に貢献された方々に年1回贈呈している賞。1990年創設。
年度 | フレッシュアーティスト賞 (副賞300万円) |
特 別 賞 (副賞100万円) |
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第33回 | 2022 | 務川 慧吾 | ピアノ | 高木 裕 | ピアノ・プロデューサー、ピアノ技術者 |
第32回 | 2021 | 佐藤 晴真 | チェロ | 広渡 勲 | プロデューサー・演出家 |
第31回 | 2020 | 川口 成彦 | フォルテピアノ | 猪狩 光弘 | ステージマネージャー |
第30回 | 2019 | 大西 宇宙 | バリトン | 小林 道夫 | 清里音楽祭創設および音楽監督、ゆふいん音楽祭音楽アドバイザー、ピアニスト、チェンバリスト |
第29回 | 2018 | 葵トリオ | ピアノ・トリオ | 林 喜代種 | 舞台写真家 |
第28回 | 2017 | 景山 梨乃 | ハープ | (該当者なし) | |
第27回 | 2016 | 服部 百音 | ヴァイオリン | 小栗 哲家 | プロデューサー、舞台監督、技術監督 |
第26回 | 2015 | 三浦友理枝 | ピアノ | 山田 正幸 | ラ・フォル・ジュルネ金沢音楽祭事務局チーフ・プロデューサー |
第25回 | 2014 | 岡本 侑也 | チェロ | ひのまどか | 音楽作家 |
第24回 | 2013 | 福士マリ子 | ファゴット | 岩崎 淑 | ピアノ |
第23回 | 2012 | 松田 理奈 | ヴァイオリン | 栗本 尊子 | ソプラノ |
第22回 | 2011 | 萩原 麻未 | ピアノ | 室井摩耶子 | ピアノ |
第21回 | 2010 | 長原 幸太 | ヴァイオリン | 豊田 耕兒 | ヴァイオリン、社団法人才能教育研究会芸術監督 |
第20回 | 2009 | 河村 尚子 | ピアノ | 青木 賢児 | 財団法人宮崎県立芸術劇場理事長 |
第19回 | 2008 | クァルテット・ エクセルシオ |
弦楽四重奏 | 金山 茂人 | 東京交響楽団最高顧問 |
第18回 | 2007 | 上原 彩子 | ピアノ | 木之下 晃 | 写真家 |
第17回 | 2006 | 下野 竜也 | 指揮 | 村上 輝久 | ピアノ調律師 |
第16回 | 2005 | 木下美穂子 | ソプラノ | 青木 十良 | チェロ |
第15回 | 2004 | 植村 理葉 | ヴァイオリン | 栗山 昌良 | 演出家 |
第14回 | 2003 | 天羽 明惠 | ソプラノ | 井阪 紘 | 音楽プロデューサー |
第13回 | 2002 | 小菅 優 | ピアノ | 杉 理一 | ニューオペラ・プロダクション代表 |
第12回 | 2001 | 高木 綾子 | フルート | 伊藤 京子 | 別府アルゲリッチ音楽祭総合プロデューサー |
第11回 | 2000 | 木村 大 | ギター | 永田 穂 | 永田音響設計特別顧問 |
第10回 | 1999 | 佐藤美枝子 | ソプラノ | 瀧 淳 | アート・マネージャー |
第9回 | 1998 | 横山 幸雄 | ピアノ | 吉井 實行 | 仙台フィルハーモニー管弦楽団事務局長 |
第8回 | 1997 | 樫本 大進 | ヴァイオリン | 小川 昂 | 音楽史料研究家 |
第7回 | 1996 | 川本 嘉子 | ヴィオラ | 鶴田 昭弘 | ピアノ調律師 |
第6回 | 1995 | 菅 英三子 | ソプラノ | 三浦 尚之 | ミュージック・フロム・ジャパン代表 |
第5回 | 1994 | 本名 徹次 | 指揮 | 森島 英子 | ピアノ、オペラ・コレペティトール |
第4回 | 1993 | 田部 京子 | ピアノ | 千葉 馨 | ホルン |
第3回 | 1992 | 服部 譲二 | ヴァイオリン | 田中希代子 | ピアノ |
第2回 | 1991 | 長谷川陽子 | チェロ | 宮崎 隆男 | ステージ・マネージャー |
第1回 | 1990 | 諏訪内晶子 | ヴァイオリン | 松本美和子 | ソプラノ |