電力事業
1995年にわが国に電気の卸供給制度が創設され、これまで電気事業者が独占的に行ってきた電源の開発に一般企業も参加できることになった。これを機に、日本製鉄では電気の卸供給事業を開始した。また、2000年3月の電気事業法改正に伴い、大口需要家への電気の小売が解禁されたことを受け、2001年1月に「特定規模電気事業者」の届け出を行い、電気の小売事業を開始した。
電気の卸供給事業の事業展開
- 各製鉄所の自家発電で培われた発電技術の活用
- 各製鉄所の土地・港湾・ヤードなどのインフラの活用
- 低廉で安定した電力供給
IPP*1 契約状況
- 1996年度(初年度)は4件(合計約50万kW)、1997・1999・2020年度はそれぞれ1件(30万、48万、30万kW)落札
発電製鉄所 |
供給先 |
規模 |
燃料 |
供給開始 |
1996年度 |
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八 幡 |
九州電力 |
13.7万kW |
石 炭 |
1999年 4月*2 |
釜 石 |
東北電力 |
13.6万kW |
石炭・バイオマス |
2000年 7月*3 |
広 畑 |
関西電力 |
13.3万kW |
石 炭 |
1999年 4月*4 |
室 蘭 |
北海道電力 |
10.0万kW |
副生ガス・石炭 |
2001年10月*5 |
1997年度 |
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大 分 |
東京電力等 |
30.0万kW |
副生ガス・石炭・バイオマス |
2002年 4月*6 |
1999年度 |
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鹿 島 |
東京電力 |
47.5万kW |
石炭・バイオマス |
2007年 6月 |
2020年度 |
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鹿 島*7 |
東京電力 |
30.0万kW |
石炭 |
2020年 7月 |
*1 IPP Independent Power Producer
*2 2014.4 自家使用等にて活用
*3 2015.7 卸供給・自家使用にて活用
*4 2014.4 契約更新
*5 2016.10 卸供給・自家使用にて活用
*6 2017.4 卸供給にて活用
*7 電源開発との共同出資会社である鹿島パワー(株)が所有
電気の小売事業(日鉄エンジニアリング㈱)
- 首都圏、関西及び九州地域で業務用ビル等を対象に電気の小売を展開しており、その後自前電源設備の建設、他社電源の購入などにより事業基盤の構築を進めてきている。
自前電源設備 |
規模 |
営業運転開始 |
旭化成エヌエスエネルギー㈱(宮崎県) |
約4.6万kW |
2006年 7月 |
他社電源購入 |
規模 |
受電開始 |
国際石油開発帝石㈱(新潟県) |
約2.5万kW |
2007年 5月 |
風力発電事業(日鉄エンジニアリング㈱)
- 2003年3月から、北九州市若松区の響灘地区で風力発電事業を開始した。
事業会社 |
供給先 |
規模 |
供給期間 |
㈱エヌエスウインドパワーひびき |
九州電力 |
1,500kW×10基
(1.5万kW) |
2003年3月~2023年6月 |