エネルギー
当社の鋼材は天然ガスなどのエネルギー採掘から輸送、貯蔵、消費に至るサプライチェーン全体において活用されています。
資源開発に使われる油井管。生産物の輸送に使われるラインパイプ。貯蔵用タンクに使われる厚板、石油化学プラントや発電所で使われる特殊管が世界各地で活躍しています。
当社グループはこれらの先端商品を通じ旧来困難とされていた領域でのエネルギー開発と高効率利用に貢献しており、一般消費者のみなさまの生活に欠かせぬエネルギーの安定供給を実現しています。


採掘に使われる油井管は大変厳しい腐食環境にさらされるため、日本製鉄はより耐食性に優れた超高強度高合金油井管を開発しました。
さらに天然ガスの生産効率の向上とガス田開発費の低減を図る大径長尺高合金油井管の量産技術も確立しました。

過酷な環境下でも破損せず気密性を保持する継手が求められる中、超大深度の天然ガス田でも安定した性能を発揮する油井管特殊ねじ継手VAM®21は、北海ガス田開発に採用されるなど、世界最高水準のねじ継手と高く評価されています。

2003年に当社が世界で初めて実用化させた最高強度125ksi級(降伏強さ862MPa級)の耐サワー油井管です。これにより従来不可能とされていた4~6千メートル級の高深度高耐食性の井戸開発を可能とさせました。

継手の内面およびパイプ管端ねじ部に固体被膜を形成することにより、通常継手部に使用されるグリスを一切使用せずに気密性を確保することを可能にした継手技術です。これによりグリスの洗浄作業や塗布作業を省略でき、グリスに含まれる鉛や亜鉛といった環境負荷物質を排出しないクリ-ンな石油・ガス開発を可能にしました。

ジャッキアップリグとは、掘削作業中は脚を海底に立てて掘削機などを搭載したプラットフォームを波の影響を受けない高さまで持ち上げ、移動するときはプラットフォームを海面まで下げて浮上させ脚を上げた状態で曳航する掘削装置です。脚部で非常に大きな重量を支えるため、極厚高強度鋼が使われています。

高い品質信頼性を兼ね備えた当社の高強度ラインパイプは、深海域の油ガス田開発をはじめとして、採掘したエネルギーの高圧・高効率輸送とパイプライン敷設コストの低減を可能にします。

溶接性・高強度・厚肉対応・狭寸法精度・耐疲労特性に優れる当社のTendon Pipeは、その高い安全性・品質信頼性をオイルメジャーをはじめ多くの需要家の評価され、世界中のTLP(深海油ガス田開発用に採用される緊張係留式プラットフォーム)に幅広く採用されています。

圧力1MPa以上の導管を高圧パイプラインと呼び、河川・湾の横断や山岳地帯、過密な都市部などでは専用の地下トンネルを建設し、その中にパイプラインを敷設します。当社の鋼管製造技術をベースとする溶接技術、長年にわたる実績と技術開発に裏付けられた導管設計、施工技術を元に、高品質な高圧パイプラインを提供します。
優れた耐腐食性能を証明
ロイヤル・ダッチ・シェルと共同で、ラインパイプ用スーパー13クロムステンレス鋼管の耐腐食性能を証明しました。製品の提供だけにとどまらず、製品の信頼性向上、現地施工を含めたトータルコスト低減、施工技術を含むソリューションの提供を行っています。

LNGはマイナス162℃の極めて低い温度で貯蔵されるため、貯蔵タンク用鋼板には極低温でも高い破壊安全性と強度が必要とされます。これらの特性に優れる9%ニッケル鋼板が半世紀にわたり使われてきましたが、レアメタルであるニッケル量を約20%削減しながら従来と同じ高性能を両立させた7%ニッケル鋼板を世界で初めて開発しました。
発電
次世代の高効率発電システムを支える
石炭ガス化複合発電(IGCC※)は、従来型の石炭火力に比べて発電効率が大きく向上する次世代の高効率発電システムである。IGCCの石炭ガス化設備などを中心に、約500℃までの環境で求められる中高温用極厚・大単重の鋼材に、当社の厚板(厚み約180ミリ、単重30トン超)が採用されている。
※ IGCC:Integrated coal Gasification Combined Cycle

発電
蒸気を海水で冷やすために
復水器とは火力発電プラントの蒸気タービンを回転させるのに使用した高温高圧の蒸気を、冷却水との熱交換によって水に戻す装置。大量の冷却水を使うため、火力発電所は川や海の近くに建てられている。冷却水に海水を使用する場合は、耐食性に優れたチタン溶接管・厚板が採用されている。
製品に関するお問い合わせ
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