MARILOY® S-400鋼管

日本製鉄のMARILOY® S-400鋼管は、MARINE(海洋)とALLOY(合金)を語源とし、海洋での耐食性を高めるために1%のクロムを添加した鋼材です。クロムの添加により表面の錆層が地金への酸素の侵入を抑制する効果をもたらし、普通鋼に対し腐食の進行を半分以下に抑えます。
MARILOY® S-400鋼管は主に原油タンカーやFPSOの荷油管、バラスト管用途として使用され、販売開始から約25年間で鋼材重量にして6万トン以上の採用実績を誇り、高いパフォーマンスが評価されています。

特長

  1. 1化学成分

    1%Cr

  2. 2機械的特性

    TS=400MPa級と、炭素鋼と同レベル

  3. 3溶接性

    炭素鋼と同様。予熱不要

  4. 4耐食性

    海水中の腐食速度は炭素鋼の半分(酸素の拡散速度がCrを含む錆層中では遅くなることによる効果)

海水-ガスクーラー配管での腐食測定結果
どの温度でも、MARILOY® S-400の腐食量は炭素鋼(SS400)の半分となっている。

メリット

工作コスト低減

炭素鋼+塗装 フランジ継手 船内:切断位置決め → 工場:切断・フランジ溶接・塗装 → 船内:ボルト・ナット接合と材料移動および工程が多くなる
MARILOY®(内面塗装なし) 溶接継手 スリーブ継手 フランジ継手 船内で切断・溶接が可能で工程削減可 メリット:工作コスト及び工程減

メンテナンスコスト低減

炭素鋼+塗装 長期使用後 荷油管 バラスト管 管内面:塗膜が数年内に損傷し、局部腐食が発生する場合あり。 船の寿命内に、数回の補修あるいは パイプの交換が必要となる。 タールエポキシ塗膜損傷例 塗膜ふくれ→破裂 局部腐食:5~7mm/12.5年→局部補修要
MARILOY®(内面塗装なし) 長期使用後 荷油管 管内面:小ピット発生 バラスト管 管内面:全面腐食 MARILOY®鋼管は塗装なしで30年以上使用可能と推定される。 全面腐食:3mm/15年→補修不要

MARILOY® S-400の受注実績

  1. 1造船所 (敬称略)

    ジャパン マリンユナイテッド、住友重機械工業、川崎重工業、名村造船所、渤海造船所、NACKS、現代重工、大宇造船海洋、JURONG SHIPYARD、KEPPEL SHIPYARD、他

  2. 2 船主 (敬称略)

    日本郵船、商船三井、川崎汽船、共栄タンカー、出光タンカー、NSユナイテッド海運、新日本石油タンカー、BERGESEN WORLDWIDE PTE. LTD.、FORMOSA PLASTICS CORPORATION, U.S.A.、PETROBRAS, DSD SHIPPING AS、TSAKOS SHIPPING (LONDON) LTD.、PLEIADES SHIPPING AGENTS S.A.、大連遠洋運輸公司、MODEC、他

  3. 3船種、用途

    原油タンカー(荷油管、バラスト管)、バルクキャリア(バラスト管)、FPSO

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