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- 2024/10/31 日本製鉄グループが「建設技術展2024近畿」に出展
- 2024/07/04 高支持力鋼管杭工法「TN-X工法」がMCデジタル・リアルティ社の手掛けるNRTデータセンターキャンパスに連続採用
- 2024/05/10
高強度ハイパービーム「NSYP385B」の販売開始
~国内初かつ国内最高強度のハイパービームで大規模建築物の生産性向上やCO2削減に貢献~ - 2024/04/10 鋼管杭・鋼管矢板で「エコリーフ宣言」の認証を取得 ~スパイラル鋼管製品としての認証取得は日本製鉄が初~
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- 2023/12/01 日本製鉄が「建設技術フェア2023 in 中部」に出展
- 2023/11/15 日本製鉄グループが「先進建設・防災・減災技術フェア in 熊本2023」に出展
- 2023/09/29 日本製鉄グループが「けんせつフェア北陸2023in金沢」に出展
- 2022/06/10 日本製鉄が「SAGA建設技術フェア2022」に出展
- 2022/05/27 日本製鉄グループ6社が「EE東北’22」に出展
- 2020/03/18 日本製鉄のメガハイパービームTMが「エコリーフ」環境ラベル取得
- 2020/03/03 圧延H形鋼として世界最大のメガハイパービームTMの販売開始 ~大型構造物・社会インフラ整備の効率化に貢献~
- 2019/12/12 日本製鉄が「エコリーフ」環境ラベルをH形鋼9製品で初取得
- 2018/10/03 大手コンビニエンスストアのロードサイド店舗に溶接軽量H形鋼『SMart BEAMⓇ』の採用拡大
- 2018/08/30 「ジャイロプレス工法Ⓡ」南海トラフ地震を想定した大規模な津波対策に初採用
- 2017/01/24 ハット形鋼矢板がシンガポールおよびオーストラリアのインフラ建設工事に続けて採用
- 2016/12/16 「シートパイル補強工法の設計・施工マニュアル」を改訂し、「講習会」を開催しました ~液状化地盤中の既設構造物基礎の耐震補強の促進に弾み~
HCCP®セグメント(コンクリート中詰合成セグメント)
HCCP®(Hybrid & Composite Concrete Packed)セグメントは、トンネル内面を除く5面を覆う鋼殻とあらかじめ工場で中詰されたコンクリートを一体化した、高強度・高品質(高止水性能)合成セグメントです。強度別に2種類のタイプ (-NS:Normal Strength、-SS:Super Strength)をラインアップしており、トンネル使用条件に最適な構造を選択することができます。
※ 「HCCP®」は当社の登録商標です。
構造概要
HCCP-NS
『くの字縦リブ』縦リブを「く」の字に加工することで、鋼殻と中詰コンクリートのトンネル半径方向/周方向のずれを防止し、鋼殻と中詰コンクリートの一体化を実現します。
さらに「く」の字形状とすることで、良好なコンクリート充填性を確保しています。
HCCP-SS
『孔開き縦リブ』縦リブに孔開き加工を施し、中詰コンクリート中に埋設された主要引張構造部材である鉄筋を貫通させることで、鋼殻と中詰コンクリートの一体化を実現します。さらに縦リブで仕切られたダイヤフラム構造を形成することで中詰コンクリートのせん断耐力を強化し、最小限のせん断補強筋のみで多量の主鉄筋の採用を可能としています。
特長
構造性能
鋼−コンクリートの合成構造化により、高い曲げ耐力と高い変形性能を発揮し、トンネル覆工の優れた構造安全性と耐震性を確保することが可能です。
鋼−コンクリートの合成構造化により、あらゆる軸力レベルで高い曲げ耐力を発揮します。
セグメント薄壁化・トンネル外径縮小によるマシン・掘削土砂処分費用の削減が可能です。
最大耐力発揮後も極端な荷重低下を生じず、鋼材が保有する高い変形性能を発揮します。地震荷重に対して高い変形追従性を発揮し、トンネルの脆性的破壊を防ぎます。
止水性能
鋼殻で覆われたHCCP®セグメントは高い耐衝撃性と、優れた施工性により高い止水性能を長期的に発揮します。
※ トンネル内への漏水は、長期的なトンネル耐久性に悪影響を及ぼし、さらにトンネル周辺、地表面に想定外の変動を引き起こす原因となります。コンクリートは耐衝撃性に劣るため、施工時に割れ・欠けが発生しやすく、長期的な止水性能が低下する可能性があります。
周辺技術
防食技術
HCCP®セグメントは、以下に示す2種類の方法によって防食性能を確保しています。
- コンクリート盛り上げ
- トンネル内の腐食環境に応じて、コンクリート標準示方書、標準セグメントに準拠して鋼殻内縁からのコンクリート盛り上げ量を設定します。
- 重防食塗装
- トンネル内の腐食環境に応じて、ISO基準などに準拠して鋼殻内縁を含む必要領域を重防食塗装します。
継手技術
HCCP®セグメントの継手は、ボルト接合あるいは機械式継手を適用可能です。(なお、通常のRCセグメントに使用される機械式継手を適用する場合は、HCCP®セグメントの継手−本体部荷重伝達構造、施工誤差吸収機能を考慮した改造が必要な場合があります)
HCCP®セグメントの効果的な活用
シールドトンネルの用途、敷設場所の多様化に伴い、シールドトンネルの設計条件も多様化しています。HCCP®セグメントは、その高耐力(薄壁構造)、高止水性能、高変形性能などを活かし、これらの設計条件に合理的に対応することができます。
1. 大規模上載荷重
地表面に大規模構造物が存在する、あるいは将来的に大規模構造物の建設が予定されている直下をトンネルが通過する場合、建物荷重を考慮してトンネル覆工を設計する必要があります。HCCP®セグメントは高耐力構造ですので、このような大規模上載荷重に対しても薄壁構造で対応可能です。
2. 内水圧作用
雨水貯留管、地下河川などの内水圧が作用するトンネルでは、トンネル覆工に軸引張力が作用することがあります。このような場合、引張強度が極めて小さいRCセグメントでは貫通クラックが生じ、トンネル内への漏水、周辺地盤の地下水汚染などの問題が発生する可能性があります。
HCCP®セグメントは鋼殻で覆われた構造ですので、引張軸力が作用した状態においても高い止水性能を確保できます。
3. 急曲線
急曲線部のトンネル覆工には、施工時にセグメントに局所的な荷重が作用し、通常のRCセグメントでは想定以上のひび割れや割れ・欠けなどが発生し、トンネル品質の著しい低下を招くことがあります。HCCP®セグメントは鋼殻で覆われた構造ですので、中詰めコンクリートの損傷を防ぐことができます。
高耐震性トンネル
大規模な地震荷重が作用した場合、トンネル覆工周辺の地盤は大きく変形します。HCCP®セグメントは非常に優れた靭性を有しているため、地盤変形への追従が可能であり、高い耐震性能を発揮します。
4. 併設トンネル
併設トンネルでは、先行トンネルは後行トンネルの掘削影響(切羽圧、裏込め注入圧など)を受けます。また、この影響はトンネル間の距離が近いほど大きくなります。HCCP®セグメントは薄壁構造ですので、トンネル間の距離を拡げることが可能であり、さらに後行トンネルの掘削影響に対してもその高耐力性能で対応できます。
5. 用地制限区域
市街地に敷設されるトンネルでは、トンネル敷設用地幅が制限されるケースがあります。HCCP®セグメントは薄壁高耐力構造ですので、限られた用地幅の中で必要内空を確保することができます。また、この構造を活かして用地買収面積を最小化することもできます。
6. 軟弱地盤
軟弱地盤に敷設されるトンネルは、地山の自立性が極めて低いため、トンネル覆工には大きな荷重が作用します。HCCP®セグメントは高耐力構造ですので、このような大きな荷重に対しても薄壁構造で対応できます。
RCセグメントとのコラボレーションによるトータルコスト削減
近年の施工技術の発展により、シールドトンネルの長距離化が進んでいます。このため、1つのトンネルで様々な設計条件が存在するプロジェクトが増えています。
多様な設計条件に対して、例えば「一般部:RCセグメント、重荷重部:HCCPセグメント」のように最適なセグメントを選択することで、トータルコストの削減が可能になります。
実績例
調布駅付近連続立体交差工事(土木)第4工区
- 曲線部(R165m) 併設施工区間に採用
- 施主:京王電鉄株式会社
- 施工:清水・京王・間建設共同企業
- 外径×桁高×幅:6,700×300×1,200(mm)
- セグメント・適用延長:242(m)
- セグメント種類:HCCP-NS
寝屋川北部地下河川 北島調節池築造工事
- 大深度・軟弱地盤に採用
- リング間継手に機械式継手を採用
- 施主:大阪府 寝屋川水系改修工営所
- 施工:ロッテ・志眞・太田特定共同企業体
- 外径×桁高×幅:5,900×250×1,200(mm)
- セグメント・適用延長:1,664(m)
- セグメント種類:HCCP-SS
寝屋川流域下水道 中央(一)増補幹線下水管渠築造工事
- 大深度・軟弱地盤に採用
- 施主:大阪府 東部流域下水道事務所
- 施工:大林組・熊谷組 青木あすなろ建設・福田組 大鉄工業協同企業体
- 外径×桁高×幅:5,400×250×1,200(mm)
- セグメント・適用延長:2,160(m)
- セグメント種類:HCCP-SS
都市計画道路 大和川線ランプシールド工事
- 重荷重部(地上構造物荷重・併設影響区間)に採用
- リング間継手、ピース間 継手に機械式継手を採用(完全内面平滑)
- 施主:大阪府 富田林土木事務所
- 施工:森本・ハンシン・久本・ヤスダ特定共同企業体
- 外径×桁高×幅:8,800×400×1,600(mm)
- セグメント・適用延長:141(m)
- セグメント種類:HCCP-SS
カタログ
HCCP® セグメント コンクリート中詰合成セグメント (3.36MB)
- HCCPセグメントの構造概要
- HCCPセグメントの特長
- HCCPセグメントの効果的な活用
- HCCPセグメントの実績例
- HCCPセグメントの技術開発
お問い合わせ
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