2023/02/09
日本製鉄株式会社
日本製鉄株式会社(社長:橋本 英二、以下「日本製鉄」)は、このたび「エコカー駆動モーター向けの無方向性電磁鋼板の生産設備資金、研究開発費、その他関連支出」に要する資金の一部を調達するため、国内市場において公募形式によるグリーンボンド(無担保普通社債)を発行(以下、「本発行」)することを決定し、本日2月9日に、本発行に向け社債の訂正発行登録書を関東財務局に提出しましたのでお知らせいたします。
1. 本発行の背景
日本製鉄グループは、「常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、優れた製品・サービスの提供を通じて、社会の発展に貢献」することを企業理念に掲げ、鉄づくりを通して、広く社会の基盤を支えるという重要な役割を果たすため、様々な課題に取り組んできました。これらの取り組みにより社会の持続可能な発展に貢献していくことは、2030年までに地球全体で解決すべき国連の持続可能な開発目標SDGsの達成にも寄与すると考えています。
気候変動問題については人類の存続に影響を与える重要な課題であり、日本製鉄は中長期経営計画のなかで気候変動問題への取り組みを経営の最重要課題の一つと位置付け、当社独自の新たな取り組みとして2021年3月に「日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050」を公表いたしました。
日本製鉄は、2050年カーボンニュートラルの実現にチャレンジし、「社会におけるCO2排出量削減に寄与する高機能製品・ソリューション技術(NSCarbolexTM Solution)」「鉄鋼製造プロセスにおけるCO2排出量を削減したと認定される鉄鋼製品(NSCarbolexTM Neutral)」という2つの価値を提供することで、サプライチェーンでのCO2排出量削減の実現を目指します。
本発行は、「社会におけるCO2排出量削減に寄与する高機能製品・ソリューション技術(NSCarbolexTM Solution)」の一環である「エコカー駆動モーター向けの無方向電磁鋼板の生産設備資金、研究開発費、その他関連支出」を資金使途としています。
世界的に脱炭素に向けた動きが急ピッチで進むなか、自動車に対するCO2排出規制や平均燃費規則の厳格化を受け、電気自動車等のエコカーの需要の伸びが加速し、モーターの鉄心として使用される無方向性電磁鋼板についても、高効率なハイグレード材の需要が飛躍的に伸びる見通しです。
日本製鉄は、低鉄損・高磁束密度・高強度という背反関係にある特性の両立が求められるハイグレード材を、他社に先駆けて開発し、長年に亘りエコカー向けに安定的に供給してきました。当社の技術優位性や、安定的に供給する品質対応力、優れた形状や加工性を通じたサプライチェーン一貫での競争力は、お客様から評価をいただいているものと認識しています。この事から、当社として更なる需要の増加への対応が必要な状況にあると考えています。
既に2021年11月までに瀬戸内製鉄所広畑地区・九州製鉄所八幡地区における電磁鋼板の能力・品質向上対策のため合計1,230億円の設備投資を順次決定しており、工事を進めています。2024年度上期のフル効果発揮時には電磁鋼板の生産能力は現状の1.5倍、中でもハイグレード電磁鋼板については3.5倍に増える見通しです。
本件資金調達による需要拡大とハイグレード化への対応は、気候変動問題への取り組みのより一層の推進、持続可能な社会づくりへ貢献するものと考えています。
2.本発行の概要
発行体 |
日本製鉄株式会社 |
発行年限 |
未定 |
発行額 |
未定 |
発行時期 |
2023年3月以降 |
資金使途 |
エコカー駆動モーター向けの無方向性電磁鋼板の生産設備資金、研究開発費、その他関連支出 |
主幹事証券会社 |
みずほ証券株式会社、SMBC日興証券株式会社 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 野村證券株式会社、大和証券株式会社 |
ストラクチャリング・エージェント※1 |
みずほ証券株式会社 |
3.グリーンボンド・フレームワークの策定と外部評価の取得
日本製鉄は、本発行にあたり、国際資本市場協会(ICMA)の「グリーンボンド原則2021」及び環境省の「グリーンボンドガイドライン2022年版」に則り、「日本製鉄株式会社グリーンボンド・フレームワーク※2(以下、「本フレームワーク」)」を策定しました。
本フレームワークは、第三者評価機関である株式会社格付投資情報センターより、グリーンボンド発行
に係る各種基準に適合する旨のセカンド・パーティー・オピニオン※3を取得しています。
お問い合わせ先:総務部広報センター 03-6867-2135、2146、2977、3419