2022/08/29
日本製鉄株式会社
日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)の意匠性チタンTranTixxii®(トランティクシー)が、広島市内のゴルフスタジオ新築工事にて民間スポーツ施設として初めて採用され、建物の顔となる正面外観にアクセントを与える意匠外壁を実現しました。
今回採用されたチタン外壁は、株式会社 沖本初建築設計事務所(広島県広島市中区) 代表取締役 沖本 初氏、及び当施設のゴルフインストラクターである奥山 知宏氏(東北高等学校ゴルフ部元監督)が発色チタンへ興味をお持ち頂き、またゴルフクラブにはチタンが広く使用されていることもあり、ゴルフスタジオ外観を個性的に演出し、特徴づけるための意匠外壁として部分採用され、創建ホーム株式会社(広島県竹原市)の施工により竣工しました。
採用されたチタンはTranTixxii®の意匠メニューの一つであるND20+緑発色で、ゴルフ場を彷彿とさせるナチュラルグリーンなデザインの実現に貢献しています。チタンの発色*は塗装等の顔料、染料による色とは異なり、チタン表層の無色透明な酸化被膜の厚みにより生じる光の干渉色です。チタン本来の優れた耐食性に加え、多彩な意匠を持つ日本製鉄の意匠チタンTranTixxii®が、彩を添えて見る人を楽しませています。
スポーツ施設におけるTranTixxii®の採用実績としては、これまで大分スポーツ公園スタジアムや沖縄県立武道館などをはじめ、大規模な公共案件が中心でしたが、今回は民間案件での採用となりました。建物の顔となる正面外観にアクセントを与える意匠外壁として部分採用されており、より身近な案件として、使い易さを示す事例となりました。今後はデザイン事務所などと連携し、案件の用途・規模に関わらずTranTixxii®の特徴を活かした個性豊かな表現による建築意匠への採用拡大に取り組んでいきます。
日本製鉄は、常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)にも合致した製造プロセスの開発、優れた製品・サービスの提供を通じて社会の発展に貢献していきます。
【物件概要】
【参考情報】
FRIEND SEA golf studio ホームページhttps://www.friendsea-golf.co.jp/
*チタンの発色について
チタンの発色原理は光の干渉現象によるものです。身近なところではシャボン玉や水面に落ちた油膜が虹色に見える現象です。チタンに光を当てると、①酸化チタン被膜の表面で反射する光と、②被膜を透過した後に金属チタン表面で反射する光との経路の異なる光の反射が生じます。(図1)光は様々な波長(色)を含んでいますが、この経路の異なる反射光が干渉し、波長によっては弱められたり、強められたりします。結果、強められた波長が色として見えています。酸化チタン被膜の厚さをコントロールする事で強められる波長(色)を狙って作る事が出来ます。(参照:図2)