新日鐵住金株式会社の発足にあたって(社員向けトップメッセージ:社長兼COO 友野 宏)

2012/10/01
新日鐵住金株式会社
社長兼COO 友野 宏

新日鐵住金株式会社の発足にあたって
(社員向けトップメッセージ:社長兼COO 友野 宏)

  本日、新日鐵住金が誕生して、宗岡会長兼CEOがおっしゃった4つの施策、すなわちコスト競争力、技術先進性、グローバル展開、そして鉄以外の事業の強化をスピーディに実行して、「総合力世界ナンバーワンの鉄鋼メーカー」という目標に向かって、力を合わせて前に進む体制が整いました。

  今、我々がおかれている厳しい環境、様々な課題を克服し、この目標を実現するために、皆さんに心がけていただきたいことを、四点に絞って申し上げます。

  一つめは、お客様重視であります。会社が成長し、社会に貢献するためには、お客様に評価いただくのが大原則です。お客様が、「これは新日鐵住金で頼む」、とご指名頂けるようになることを、第一の行動指針にして頂きたいと思います。それには、最強のコストと品質というのは当然のことで、お客様とのコミュニケーション、コラボレーションがカギであります。強いところをさらに強くする、新日鐵住金らしさを磨くことでお客様に貢献して収益力ナンバーワンになることを、常に考えていただきたいと思います。

  二つめは、現場重視です。現場というのは製造現場だけではありません。実際に物事が起きているところが現場です。すべての職場、例えば営業、財務や人事にも、それぞれの現場があります。現場は宝の山です。それを掘りだせるかどうかは、皆さん次第であります。皆さんは、五感を総動員して、現場でしか発見できない事実をつかんでいただきたいのであります。Get the Factであります。

  三つめは、「変革と実行」であります。目標を定め、徹底的に考え抜いて仮説を立て、それを絞り込んで、スピーディに実行してゆきましょう。スピードがとりわけ大切です。新日鐵住金は、「統合で大きくなったら仕事が早くなった」と言われるように心がけましょう。

  四つめは、安全、健康、そしてコンプライアンスです。安全と健康は職場管理の基本であり、経営の最優先事項であります。安全に関するルールを守る、これが大原則です。生産の遅れは取り返すことができますが、災害によるロスは取り返しがつきません。安全最優先に徹していただくよう、お願いいたします。

  今日から皆さんは、新しい仲間と、新しい仕事の仕方で、価値創造に取り組んでいただくことになります。楽しみも大きい半面、不慣れな事や心配もあってストレスレベルも上がることと思います。仲間のことをお互いに十分におもんばかって、心と身体の健康に気をつけて、明るく元気よく前向きに取り組んでいただくようにお願いいたします。
コンプライアンスは、経営の根幹であり、会社存続の前提であります。皆さん一人ひとりが、高い倫理観をもって行動していただきたいと思います。

  以上をまとめますと、一つめは、「お客様を第一として、強いところをより強くして」成長するということ。二つめは、現場重視、それぞれの現場で、五感を総動員して宝を掘り出し、思う存分、腕をふるってくださいということ。三つめは、変革と実行をスピーディに繰り返して日々進化を、ということ。四つめは、安全、健康とコンプライアンスであります。

  今日からは、新日本製鐵でも、住友金属でもなく、新日鐵住金として、「Best for the New Company」を判断の規範として、課題に取り組んでいただきたいと思います。

  両社とそのグループ企業群で長年培われてきた健全な労使関係が、会社の持続的成長には不可欠です。労働組合におかれても倍旧のご理解とご支援を、よろしくお願いいたします。新日鐵住金グループは、製鉄、エンジニアリング、化学、新素材、システムソリューションの各分野がシナジーを発揮して、ものづくりの力を通じて社会の発展に貢献します。世界17ヶ国で活躍する、約8万4千人の新日鐵住金グループの全従業員と、グループを支えて頂いている全ての人と一丸となって、総合力世界ナンバーワンを目指して前に進みたいと思います。

以 上


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