USスチールのペンシルバニア州及びインディアナ州における設備投資の決定について
日本製鉄株式会社
- USスチールの取締役会は、日本製鉄がコミットメントしている約110億ドルの投資計画のうち、約3億ドルの計画を承認
- ペンシルバニア州モンバレー製鉄所において、スラグリサイクル設備を導入
- インディアナ州ゲーリー製鉄所において、熱延設備を改造
- これらのプロジェクトは、USスチールの設備の新鋭化及び能力向上を進める取組みの一環
United States Steel Corporation(以下、USスチール)の取締役会は、今週、2つの設備投資計画を承認しました。日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)との戦略的パートナーシップが着実に実行段階に入ってきています。両社のパートナーシップは、すでに大きな成果を上げており、既に日本製鉄の技術者が米国の高炉一貫製鉄所、電炉ミニミル(アーカンソー州)や鋼管ミル(アラバマ州)のUSスチール技術者と連携し、操業改善等を実現させています。
ペンシルバニア州モンバレー製鉄所エドガー・トムソン工場に新設予定のスラグリサイクル設備については、許認可取得次第、エンジニアリング計画を最終決定し、2026年には建設を開始する予定です。本プロジェクトの投資額は約1億ドルを見込んでいます。USスチールのエドガー・トムソン工場は、ピッツバーグの南東約16キロメートルに位置するブラドックにあり、高炉一貫製鉄所の上工程を担っています。スラグリサイクル設備は、製鉄工程で生じる副産物であるスラグに、セメントの原料等として新たな価値を付加するものです。副産物の販売による収益拡大を実現すると同時に、廃棄物や大気排出物の削減にも寄与します。
また、インディアナ州ゲーリー製鉄所の熱延設備の改造に約2億ドルを投資することを決定しました。これにより、製造コストの改善及び厚手ラインパイプや自動車用鋼板等の高級鋼製品の拡充を図ります。ゲーリー製鉄所は、インディアナ州ゲーリー市のミシガン湖南岸に位置するUSスチール最大の製造拠点であり、高炉から製品工程まで有する一貫製鉄所です。
これらの2つのプロジェクトは、日本製鉄によるUSスチールへの投資の一部に過ぎません。USスチール全体で、インフラの更新、能力増強、そして将来に向けた設備の新鋭化を目的とした複数の取組みが進行中です。