2022/07/11
日本製鉄株式会社
東洋ステンレス研磨工業株式会社
日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)の意匠性チタンTranTixxii®(トランティクシィ)を使用した、日本建築の特徴の一つである古式鬼面鬼板が、広島県安芸郡熊野町の個人邸に採用されました。今回採用されたチタン製古式鬼面鬼板は、康和建工株式会社(本社:広島県安芸郡、以下、康和建工)代表取締役であり、宮大工棟梁の三村康久氏と伝建工学研究所(本社:広島県安芸郡)所長の澤登宜久氏監修の下、東洋ステンレス研磨工業株式会社(本社:福岡県太宰府市、以下、東洋ステンレス研磨工業)が意匠性チタンTranTixxii®を使用してデザイン・製造・販売しているものです。
東洋ステンレス研磨工業は、これまでにも意匠性チタンTranTixxii®を使用し、日本の伝統建築装飾金物である六葉釘隠しをはじめ、唄金物、根巻金物を開発・製品化してきました。今回の古式鬼面鬼板を含む、これらの製品の一部には、金型を使わず、レーザーにより精密切断されたチタン板を積層し、多種多様なデザインやサイズの製品に対応する製造方法が採用されています。
チタン製古式鬼面鬼板の重さは2kg/個と、粘土製14kg/個に比べて1/7と非常に軽くなります。また、今回の個人邸では屋根材葺き替えでも意匠性チタンTranTixxii®が採用されており、元の粘土瓦からチタン(0.4㌧)への葺き替えにより約10㌧の屋根荷重が軽減され、耐震性が向上しています。多彩な意匠と優れた耐食性を持つ日本製鉄の意匠性チタンTranTixxii®が、日本の伝統美を次世代へと受け継ぐために貢献しています。
チタンは戦後に工業生産が始まった新しい金属ですが、世界的には耐食性や軽量といった機能性が重視された用途が主流です。その中で意匠性チタンTranTixxii® は、独自の技術によって様々な色彩・色調を表現する、日本のものづくりにおいて時を超えて“伝統”と“美しさ”を次世代に伝える世界初のチタンブランドです。これまで浅草寺(東京都)や増上寺(東京都)、北野天満宮(京都府)といった日本の伝統的な神社仏閣をはじめとして、日本国内及び海外の著名な劇場やホテル、美術館、教会等、約700件以上の建造物に採用されてきた実績があります。
日本製鉄は素材の拡販に留まらず、東洋ステンレス研磨工業をはじめ、様々な業態のパートナーと協働し、加工品にまで至る訴求力で日本及び世界に向けて、今後も魅力的な製品の開発、発信に取り組みます。
■社寺建築金物/根巻金物開発でコラボレーションした企業等
■物件概要