世界初「耐変色チタン」建材の性能を実証

2016/06/30

新日鐵住金株式会社

世界初「耐変色チタン」建材の性能を実証


 新日鐵住金株式会社(以下、新日鉄住金)が2001年に開発した「耐変色=変色しにくい チタン(以下、耐変色チタン)」が世界で初めて大分銀行ドームに採用されてから今年で15年が経過しましたが、このたび、チタン屋根の色調経年変化の調査を実施し、現在も良好な耐変色性能を発揮していることを実証しました。

 建材用途(屋根・壁)でのチタンの採用は1970年代から始まりました。1990年代に入り、それまでに建設された一部のチタン屋根で銀色から茶色に変色する現象が確認されました。これは、チタン表面に存在する酸化皮膜が酸性雨と反応して成長し、銀色だった表面の色が光の干渉で茶色に見えるという現象でした。

 新日鉄住金は、この変色メカニズムを解明、変色原因となるチタン表層の不純物を取り除く技術を確立し、2001年、「耐変色チタン」の開発に世界で初めて成功しました。同年にこの技術が大分銀行ドームに初めて採用され、今般竣工から15年を経過したことから、チタン屋根の色調の経年変化状況の調査の実施となりました。大分銀行ドームの屋根の複数箇所を観察・調査した結果、竣工後15年を経過した現在も、色調変化は極めて小さく、美麗かつ健全なチタン表面を保った状態を確認しています。

 新日鉄住金のチタン建材は、軽量(比重は、鉄の60%、銅の50%ほど)で「安全・安心」(高所建設作業の効率化・工期短縮、耐震性向上による躯体構造への負荷軽減、環境親和性向上等)に貢献することに加え、すぐれた意匠性や、今回性能実証された耐変色性に優れたチタン素材による「LCC改善」(メンテナンス負荷軽減)を実現しています。今後も、チタン製品の国内外への普及に向け、引続き努力してまいります。

【大分銀行ドーム概要】


所在:大分県大分市
チタン使用部位/工法:屋根/溶接工法
チタン使用面積:32,000㎡
チタン使用量:53トン
仕上:ロールダル仕上ND20
竣工:2001年3月

(お問い合わせ先)
総務部広報センター  TEL:03-6867-2977
チタン・特殊ステンレス営業部チタン第三室  TEL:03-6867-5635

以 上






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