4.内面腐食 - 海水腐食
a. 海水中の鋼の腐食速度
海水中における鋼の年間の腐食侵食度は、0.06~0.17mmの範囲にあり平均0.12mm/yearと考えてよいでしょう。ただし、孔食の侵食度は、この平均侵食度に孔食係数を乗じたもので数倍~十数倍に達します。
海水中の鋼の腐食度(東京湾沿岸)
| 海域 | 環境別 | mg/dm2・day | mm/year |
|---|---|---|---|
| 目黒川河口 | 泥土中 海水中 潮汐中 大気中 |
27.4 89.7 140.1 18.2 |
0.13 0.42 0.66 0.09 |
| 大井沖 | 泥土中 海水中 潮汐中 大気中 |
30.9 20.1 81.1 19.8 |
0.15 0.14 0.38 0.09 |
| 海老取川河口 | 泥土中 海水中 潮汐中 大気中 |
25.3 22.2 56.1 100.7 |
0.12 0.10 0.26 0.47 |
上表は、工場排水や都市廃水などかなり汚染されていた当時の試験結果ですが最近は環境保護活動が進み、きれいな海が戻っています。海水が汚染されると、種々の薬物、有機物質(NH4-や硫酸塩還元菌とそれから由来する硫化物)など有害な混入物を含有するため、通常の海水と異なる挙動を示すことがあります。
b. 海水中の異種金属接触腐食
海水は、電導度が高い(比抵抗19~27オーム・cm)のために、特に異種金属接触腐食が生じやすくなります。その腐食度は、貴電位金属と卑電位金属との電位差に左右されるとともに、海水のもつ復極性に支配されます。従って、溶存酸素が十分で流速の速い条件下では、腐食は促進されます。
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