USスチールとのパートナーシップ成立!プロジェクトの若手メンバー座談会を実施
2023年12月にUSスチール買収に関する契約締結後、翌2024年4月にUSSプロジェクトが発足し、準備を進めてきました。2025年6月にUSスチールとのパートナーシップが成立し、 当メンバーはいよいよ米国に赴き、本格的にミッションを遂行します。渡米直前のメンバー5人(前列左から、神原多聞さん、田中秀和さん、藤井皆仁さん、ひとりおいて、益子悟さん、藤井もゆるさん)にお話を伺いました。
(この座談会は2025年6月25日に行われました。)

─約1年のプロジェクトを通して皆さんが感じた、USスチールや従業員の皆さんの印象について教えてください。
- 田中
やはりUSスチールの皆さんの会社や鉄鋼、鉄づくりに対する深い愛情とプライドは強く感じますよね。
- 益子
モンバレー製鉄所では生き残りをかけて熱延の更新に取り組むのですが、曾祖父の代から連続して勤めている担当技術者の1人は「将来の息子の職場を守るために」との意識で全力で取り組んでくれています。こういう気概に溢れた方々がUSスチールには大勢いるんですよね。
- 神原
設備投資などを含めさまざまな課題が山積しているのですが、皆さん前向きに取り組もうという姿勢を示してくださっていて、とても心強いです。
- 藤井(も)
営業面では、商社などに頼ることなく直接お客さんと接点を持って販売するスタイルで、なおかつ圧倒的に担当者が少ないことに衝撃を受けました。
- 藤井(皆)
もちろんスタイルの違いはありますが、当社では支店や商社の方々に担当していただいていることも、同社では社内の営業が担っているのには私も驚きました。
- 田中
ビッグ・リバーには電炉ミニミルがあるのですが、業務設計が非常にコンパクトで、業務運営も効率的です。新設備の工事管理をするマネジャーも日本と比べると少なく、システムと高スキルの人材を上手く合わせて進める手法は、学んでいきたいところです。
─本格的なミッション遂行を前に思うことをお聞かせください。
- 神原
この1年間はパートナーシップ成立後のミッション遂行をスムーズに行うための準備期間でした。例えば、110億ドルでコミットした設備投資の細かい項目を検討するために米国市場も含め事業構造やコスト構造の理解に多くの時間を使い、限られた情報やプロセスのなかでできることはすべてやってきました。
- 益子
情報が揃わないなかで何をもってそれが必要だと言えるのか。そこを判断していくのは本当に難しく大変でした。ただ、USスチールも従業員の皆さんも「日本製鉄は自分たちと一緒に改善してくれるんだ」と、相当期待してくれているんです。
- 田中
設備投資110億ドルの巨大プロジェクトに現場で直接携わることにはプレッシャーや恐さもありますが、私たちにとって今までにないチャンスであり、得難い経験となるはずです。
- 藤井(皆)
日々変化している米国に身を置いて仕事ができるのはすごく楽しみです。クロージングのチームの皆さんの日夜を問わない懸命な努力のおかげで実現に至ったと思っていますので、その仕事を自分たちが実らせられるように頑張ります。
- 藤井(も)
まさか米国の製造業を支えてきたUSスチールに携われるとは考えたこともありませんでした。今、米国が全力で製造業を立て直していこうとしている、その目玉プロジェクトに当社から参加できることを誇りに思います。