建材 [Structural steel]

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TN工法(中掘り杭工法)

TN工法とは、鋼管杭および鋼管矢板の管内にオーガスクリューを挿入して回転させ、杭先端部土砂を連続的に掘削排土しながら杭打機の自重を反力とした門型油圧押込装置により杭を所定の位置に圧入し、その後杭先端部にセメントミルクを20~24MPaの高圧で噴射し、先端根固め拡大球根を造成する工法です。

特長

1. 公的認証取得工法です

旧建築基準法第38条の規定に基づく認定を取得している工法であり、かつ技術指導報告書(社団法人 建築研究振興協会)を取得しており、一般使用が可能です。

2. 道路橋示方書に適合した工法です

「道路橋示方書・同解説Ⅳ下部構造編(平成14年3月)」に記載されている「中掘り杭」の「セメントミルク噴出撹拌による方法」に適合する工法です。

3. 信頼性の高い球根が形成できます

杭先端部でセメントミルクを高圧噴射(20~24MPa)するため、鋼管内壁の洗浄および確実な拡大球根の造成が行え、信頼性の高い堅固な先端根固め拡大球根が形成されます。

4. 施工性に優れています

鋼管杭および鋼管矢板の中掘り圧入作業時に用いるオーガ駆動装置と圧入装置に独特の技術を用いており、一般の中掘り圧入工法に比べて施工性が極めて優れています。

5. 低騒音・低振動杭施工法です

オーガスクリューによる掘削と油圧押込装置による静的な圧入工法なので施工時に発生する騒音・振動はほとんどありません。

6. 二次公害がありません

泥水の発生がなく、また排土も少ないのでクリーンな施工が可能です。排土を杭体積の30%以下に抑えた低排土杭工法として、エコマークを取得しております。

施工地盤によって排土量が増加することがあります。

先端根固め拡大球根の概要

1. 先端根固め拡大球根の形状

TN工法の先端根固め拡大球根の掘り起し例を示します。セメントミルクの高圧噴射により強固な円柱形状の先端根固め拡大球根が形成されていることがわかります。

砂層での先端根固め拡大球根形成例

砂礫層での先端根固め拡大球根形成例

根固め工程の詳細
①ロッドを回転しながら、水噴射(15MPa程度)し、鋼管内面を予備洗浄します。②支持層においても水噴射を行いながら所定の深さまでロッドを下げます。③所定深さに達したら水からセメントミルクに切替え、ロッドを回転しながら一定の速度で引き上げ、先端根固め拡大球根を造ります。④鋼管内へもセメントミルクを高圧噴射し、管内面を十分にクリーニングし、所定の位置まで注入します。(③④:杭径φ1100、1200については、低圧、高圧噴射を併用します。)

2. 高圧根固め方法の利点

TN工法の先端根固め方法は、高圧セメントミルク噴射で行いますが、これには、以下のような長所があります。

  • 鋼管内面の所定の範囲に20~24MPaの圧力でセメントミルクを高圧噴射するので、鋼管内をクリーニングでき、鋼管と先端根固め拡大球根との十分なせん断抵抗力が確保できます。
  • 杭径よりもはるかに大きな径の先端根固め拡大球根が造れます。
  • 支持層での杭先端からの先掘りは行わないので支持層の応力解放による劣化が少なくてすみます。
  • 支持層の応力解放による劣化範囲はすべてセメントミルクの高圧噴射で根固めを行うので、大きな支持力が発揮されます。

カタログ

TN工法(鋼管杭・鋼管矢板の低公害中掘り圧入工法) (4.64MB)PDFファイル

  • まえがき
  • 工法の概要
  • 工法の特長
  • 先端根固め拡大球根の概要
  • 施工方法
  • 施工機器
  • 施工性
    • 適応土質
    • 適応杭径および最大杭長
    • 施工能率
  • TN工法の騒音・振動
  • TN工法の支持力
    • 建設大臣認定の内容
    • 鉛直支持力
    • 水平支持力

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