総合技術研究所(尼崎地区)リニューアルによる都市型研究拠点としての機能強化について
2010/06/24
- 住友金属工業株式会社
当社は、技術開発力の向上、都市型研究拠点としての機能強化を目指し、新研究棟・新実験棟建設を柱とした総合技術研究所(尼崎地区)のリニューアルを決定し、本日、着工しました。
なお、新研究棟(1階)には、当社が開発した、世界最高強度の建築用鋼材(商品名:「SSS1000」)を世界で初めて使用し、耐震性を確保します。
記
1.リニューアルの概要
総合技術研究所(尼崎地区)は、関西の中心に位置し、お客様が足を運びやすい都市型研究拠点として、多くのお客様と共同で研究開発を進めています。
本リニューアルでは、新研究棟と新実験棟を建設し、都市型研究拠点としての機能を強化、技術開発を促進し、お客様満足度向上を目指します。
(1) 新研究棟 :
・ 新研究棟の2階から4階には23m×100mの無柱大空間の開放的な執務室を配置し、各階を2箇所の室内階段で結びます。異なる製品分野や技術分野の研究者が同じ空間を共有、交流し、活発なコミュニケーションを誘発することで、知的生産性を向上させます。
・ 老朽化した小規模建屋に分散していた研究者を新研究棟に集約します。
(2) 新実験棟 :
・ 新研究棟に隣接して建設、連絡橋で接続し、研究者の利便性や機動性を向上させます。
2.新棟工事の概要
(1) 主要工事内容:新研究棟(地上5階・延べ床面積20,377
㎡ )
新実験棟(地上4階・延べ床面積5,633
㎡ )の建設
(2) 投資額 :100億円
(3) 工期 :2010年6月~2012年5月
(4) 構造 :新研究棟には、当社が大阪大学、京都工芸繊維大学、株式会社日建設計、片山ストラテック株式会社と共同で開発した、世界最高強度の建築用鋼材「SSS1000」を世界で初めて使用します。「SSS1000」と制振デバイス(商品名:座屈拘束型ブレース「SUB」)を1階に集中配置して、地震時には「SSS1000」の柱がしなやかに揺れるとともに、地震エネルギーの大半を制振デバイスが吸収する構造です。 この他、新研究棟には、回転貫入鋼管杭(商品名:「ジオウィング・パイルII」)、溶接軽量H形鋼(商品名:「スマートビーム」)などの当社独自の建材製品を使用します。
(5) 省エネルギー:新研究棟は、ダブルスキン(ガラス2層からなる外壁)、外気冷房、照明制御などの採用により、近年の高機能オフィスビルに比べ、約30%の省エネルギーを実現します。
(6) 設計・監理 :株式会社日建設計
(7) 施工 :清水建設株式会社
以 上
<参 考>
1.新研究棟完成予想図
2.採用した構造と他構造との比較
