社長年頭挨拶 要旨

2010/01/04

  • 住友金属工業株式会社

本日11時、社長より全社員に対して年頭挨拶をいたしました。各製造所、支社・支店、海外を含むグループ会社には、同時中継や原稿送付などの方法で伝達されました。 要旨は下記の通りです。

本年は、一昨年にみんなで練り上げて共有化した中長期的な施策をぶらさずに地道に実行していく年です。まずは自分でできること、すなわち「出(いづ)るを制し」て、借入金を減らして財務体質を強化することが大切です。「出(いづ)るを制する」ために、皆さんに知恵を出していただきたいと思います。

本日は、課題を3つ申し上げます。

1つ目の課題は、製造業の基本である技術を磨くことで、世界での競争にうち勝って成長する、ということです。世界の鉄鋼需要は、中長期的に大きく増加します。しかし、競争はますます激しくなります。この中で当社が成長していくためには、国内拠点の技術とコスト競争と営業力で優位性を築いて、その基盤の力を活用してこそ、世界に展開することが可能となります。全てのプロジェクトの成功のためには、国内の製造拠点における技術とコストと営業力が世界のトップを走っていることが、どうしても必要です。
皆さんそれぞれの職場の実力が、今どこにあって、将来、世界基準の中でどんな地位を占めたいのか、10年後、20年後にどんな仕事をしているべきなのか、それを考えて行動していただきたいと思います。

2つ目は、当社が注力している、自動車とエネルギーの分野での強みに磨きをかけ、企業価値向上を図る、ということです。いずれの分野も、世界需要は中長期的に増加しますし、地球環境への負荷に配慮したかたちでの持続的成長が求められています。
当社は、自動車の軽量化に役立つ鋼板、効率の良い発電所やクリーンエネルギーの天然ガス開発に不可欠な鋼管など、お客さまや社会のCO2発生抑制に貢献する、世界をリードする製品を多数製造しています。今後も、こうした強みにさらに磨きをかけることに注力していただきたいと思います。

最後の、最も重要な課題は、安全です。従業員の皆さんの安全を守ることは、当社が事業を続けていくことの大前提です。安全にかかわるルールをきちんと守ることで自分を守る、この大原則を、年の初めにもう一度肝に銘じていただきたいと思います。ルールを守る、というのはコンプライアンスについても同じことであります。「ルールを守ることで自分と家族を守る」、このことの大切さを皆さんと一緒にいま一度噛みしめたいと思います。

以上申し上げましたことをまとめますと、本年は、「出(いづ)るを制し」つつも中長期的施策をぶらさずに実行する年です。中長期的には、1つ、製造業の基本である技術、コスト競争力、営業力を磨いて海外に展開し、2つ、環境への負荷に配慮したかたちでの自動車・エネルギー分野の発展に貢献する製品で強みを発揮し、3つ、安全を徹底することが何より重要だと考えています。

当社の100年を超える歴史の中で練り上げられてきたものづくりへの考え方、姿勢、文化は当社の財産です。先輩から引き継いだ財産を、自分の力で高め、さらに後輩に伝えることで、未来をつくっていく力が住友金属グループにはある、と私は強く信じています。その力の根底である「住友の事業精神」をすべての基本として、鉄を造り、そして、お客様が未来を創られるお手伝いをすることをとおして、住友金属グループをすべてのステークホルダーの皆さまから「信頼される会社」に発展させることができると信じています。

以 上



このページの上部へ

ここからフッター情報です