2007年度入社式の件

2007/04/02

  • 住友金属工業株式会社

1.入社式概要(総合グループ)
(1)日時    :平成19年4月2日(月)11:30-11:40
(2)場所    :大阪本社 12階中会議室
(3)会社側出席者:社長、安藤副社長、本部副社長、作田副社長、戸﨑副社長、西澤副社長、小塚専務、堀田常務

2.新入社員数(総合グループ)

 
3.社長挨拶の内容集約
(1)はじめに
入社おめでとうございます。
心から歓迎申し上げます。
今日、若いエネルギーを持った皆さんが、我々住友金属に入社されたことを本当にうれしく思います。皆さん非常に良いタイミングでこの会社に入られたと思います。チャレンジ、チャンスがいっぱい皆さんを待っています。このタイミングで入社されたことを心から歓迎します。

(2)住友の企業家精神
住友金属には、100年以上にわたって「もの」をつくってきたという歴史と財産があります。その根底には、今日まで我々が脈々と受け継いできた400年にわたる「住友の事業精神」というものが流れております。これは世界中でも、他社には類を見ない、長い間受け継がれてきた企業家精神、この会社のDNAであります。これを皆さんの肝に銘じていただきたいと思います。

住友の事業精神のエッセンスについて、二つのことを申し上げます。
一つ目が、「信用を重んじ確実を旨とする」ということ。二つ目が、「人を大事に育てて、正しく収益をあげて、得た収益を天下国家の発展のために使う」ということであります。
昨今、社会から強く求められている「コンプライアンス」は、まさに住友の精神そのものであります。私たち、住友金属が目指す「株主の皆さん、サプライヤーの皆さん、それからカスタマーの皆さん、地域社会、それから従業員、こういう様々なステークホルダーの皆さんの満足を得る」ということが基本中の基本だということです。この住友の事業精神を、大切な心得として、是非皆さんのDNAに刷り込んでいっていただきたいと思います。

(3)当社の経営状況
1)業績の回復
2006年度の通期業績見通しで、連結経常利益が3000億円程度と3年連続で最高益の更新がほぼ見通せるようになりました。さらに、一頃は、1兆9000億円近かった連結借入残高が、7200億円程度と半分以下のところまで、圧縮が進んだということであります。2006年度は、ちょうど2006年から2008年まで3年間の中期経営計画のスタートの年だったわけでありますが、数字的に極めて順調なスタートが切れたということであります。この業績をあげるために、我々自身が本当に血を吐く思いで、極めて厳しい構造改革をやってまいりました。そこに、国内の製造業、たとえば、自動車とか、造船に代表される製造業の好況、あるいは中国を牽引役とした東アジア全体の景気の好調が加わり、この業績を達成することができたと思っております。

2)当面の課題(企業価値の向上)
鉄鋼産業は、過去に「成熟産業」とか「重厚長大」とか「衰退産業」とか、非常にネガティブな言葉で飾られることが多かったと思います。しかし、今世界規模で成長産業というフェーズに入ってきたということであります。先月の新聞報道では、会社の色々な角度から成長力を定量的に分析する試みがあり、住友金属は収益の成長性でナンバー1であるという評価ももらえました。また、今、新聞を開くと、再編関係の記事が出ており、皆さんもこの会社が、どうなるのかなと心の隅では思っていると思います。我々は粛々と、きちんとやるべきことはやっております。そしてこれまでどおりに、「住友金属らしさ」というものを一生懸命追求して、企業価値を着々とあげてやっていきたいと思っています。

(4)新入社員に望むこと
一つ目は、是非「次世代を担っていただきたい」といいうこと、二つ目は、「信頼関係を構築してほしい」ということです。三つ目は、「高い目標を持ってください」、四つ目は、そうはいっても色々困った事とか、悩み事とか、これから毎日山のように出てくると思います。そういう時には「一人で抱え込まないで、相談してください」ということであります。

1)「次世代を担ってほしい」
今度の中期経営計画は、この会社が10年先にどうなっていたいかを議論して、それを足元3年間でどういう風にやっていこうかという作り方をしました。その中の非常に重要な柱として、「見えない資産」を徹底的に磨くことを掲げています。
見えるものは儲けとか数字で簡単に表せるものですが、「見えない資産」とは具体的には皆さん社員であり、組織であり、技術、お客様などであります。
これを徹底的に鍛えて、磨き抜いていきたいと思いますので、皆さんもこれから毎日、そういう気概をもって、「次の世代は俺たちが担うんだ」という風に仕事をしていただきたいと思います。

2)「信頼関係を構築してほしい」
私たちはものづくりの会社であります。お客様に信頼していただいて、ものを買っていただいて、使っていただくということは、基本中の基本であります。400年間にわたり、鍛えぬいた事業精神もすべてここに通じています。毎日少しずつ努力していく中で、積みあがってくるものであります。そういうことを心がけて、皆さんが大きく成長して、天下国家に貢献できるようになるには、そのベースが信頼関係であるということであります。

3)「高い目標を持ってほしい」
皆さんは、チャレンジする機会が多くチャンスに恵まれた会社に入ってこられました。伸び伸びと大いに腕を奮っていただきたいと思います。自由度が多く、チャンスがある会社だと思います。

4)「迷った時、困った時は一人で悩まないで欲しい」
困ったときは一人で抱え込まないでいただきたいということであります。
今までとは、がらりと環境が変わりますし、これからも研修が始まって、色々な人が出てきて、色々なことをいっぱい言います。配属されると、課題が山のように出てきます。それを任されてこなしていかないといけない、そういう中で当然、悩みもでてきます。そういうときは抱え込まないで、両隣、上下、斜め、いっぱい先輩や仲間がいますから、皆に相談してください。心を開いて、一人で悩まずに、ということであります。

(5)終わりに
最後に、この会社は、ものづくりを営んでいる会社であります。その基本中の基本は、「安全」と「健康」です。「安全確保」が「ものづくり」の基本であります。
まず皆さん自身、安全と健康に十分気をつけてほしい、ということであります。いずれ皆さんが経験を積んでいくと、10人とか100人とかの部下をもってその人たちの命を預かることになります。そういう気概をもって研修期間を過ごしていただきたいと思います。そういうことで、今までの環境と変わります。しっかりと仕事をするのは当たり前ですが、メリハリをつけてリラックスするところはリラックスをすることが、非常に大事だと思います。古い言葉ですが、「よく学び、よく遊べ」、メリハリをつけて頑張っていただきたいと思います。
最後に一言、現場というのは宝の山だと思います。この現場というのは、ものをつくっている実際の工場とかに限ったことではなく、たとえば営業の人にとっては、営業の現場があり、経理の人にとっても経理の現場があります。その現場、実際に物事が起きている所には宝がたくさんあります。この宝物を、きちんと見つけ出して掘り出せるかどうかは、皆さんの腕にかかっています。精一杯頑張ってこの会社の企業価値の向上に貢献して欲しいと思います。私もこの会社の持続的な成長が続くよう精一杯頑張って行きます。皆さんの力も借りながらこの会社を良くしていきたいと思っています。皆さんの入社を心から歓迎をし、期待も申し上げて私の挨拶にしたいと思います。どうか皆さん、健康で安全に力をふるっていただきたいと思います。

以 上


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