インド沖合ガスパイプライン用鋼管および海洋構造物用厚板を約6万トン受注

2007/03/23

  • 住友金属工業株式会社

当社は、UAEにあるコントラクター(パイプライン等建設会社)であるNPCC社(*1)より、この程、大径溶接鋼管、シームレス鋼管および厚板を大量受注しました。これらの鋼管は、インドONGC社(*2)のインド西岸ムンバイ沖合鉱区におけるガスパイプライン建設に使用され、厚板は、ガス生産用の海洋構造物に使用されます。
最近のパイプライン等の建設においては、材料調達からパイプ等の敷設まで、全て一社でこなす総合建設会社の役割が急速に高まっています。その中でもNPCC社は、中東最大手のコントラクターであり、今般アブダビで最も権威のあるMRM産業貢献賞(*3)を受賞しています。
当社とNPCC社は、数々のプロジェクトで協力関係にあり、それを通して強固な関係が確立されており、今後もその強みを最大限に発揮していきたいと考えています。
(*1) National Petroleum Construction Company  
(*2) Oil & Natural Gas Corporation
(*3) Mohammed Bin Rashid Al Maktoum Business Award

1.受注経緯など
(1)NPCC社は中東最大手のコントラクターであり、当社とNPCC社は協力して、これまでにもカタールでの案件をはじめ、中東、インド向けの多くのパイプラインプロジェクトを受注しています。NPCC社は当社を重要なパートナーとして評価いただき、今回の受注に繋がりました。
(2)最終客先は、ONGC社です。同社はインド国営のエネルギー会社で、今回プロジェクトのムンバイ沖合 C-Series fieldの鉱区を保有しています。
(3)今回は、以下の点が評価され、受注にいたりました。
①大径溶接鋼管、シームレス鋼管および海洋構造物用厚板あわせての受注であり、エネルギー分野でこれらの高級品を一社で製造できるのは、世界でも当社のみであるという点。
②鉱区はムンバイ沖合で、腐食性の高いガスを輸送することになるため、耐腐食性能の高いサワー用鋼管が要求されるという点。
(4)NPCC社は、近年多くのパイプラインプロジェクトを建設し、UAEの経済発展に多大な貢献をしたことが評価され、今般アブダビで最も権威のあるMRM 産業貢献賞を受賞しています。

2.契約内容
(1)製品:
・大径溶接鋼管(鹿島製鉄所にて製造)
・シームレス鋼管(和歌山製鉄所にて製造)
・厚板(鹿島製鉄所にて製造)
(2)受注サイズ及び数量:

*全体数量は約63,000トン 
(3)発注者:NPCC社
(4)商社 :住友商事株式会社

<参考>
1.NPCC社の概要
同社は中東最大手のコントラクターです。これまでアブダビでのパイプライン建設工事の大半を受注しており、他の湾岸諸国でのパイプラインプロジェクトでも、沖合を中心に実績を重ねています。


(主要データ)

(注)ディルハムはUAEの通貨単位

(株主)


(当社との過去の取引実績)

2.MRM 産業貢献賞の概要
UAEの首相兼ドバイ首長であるMohammed Bin Rashid Al Maktoumが、UAEを世界有数の経済大国とすることを目標として、2005年1月に設置。
UAEの経済発展に著しく貢献した企業を表彰し、更なる発展を奨励するための賞です。NPCC社は、2007年2月に受賞。                                   

3.ONGC社の概要
1965年に設立された、インド最大の国営エネルギー会社。


(主要データ)

(当社との過去の取引実績)

4.ムンバイ(Mumbai)沖合ガスパイプラインの概要
ONGC社は、ムンバイ沖合原油・天然ガス開発において、鉱区の拡張に積極的に取り組んでいます。そのため、鉱区から陸地までを繋ぐ既存の基幹パイプライン以外にも、各鉱区間、各プラットフォーム間を繋ぐパイプライン網の整備を進めています。 今回受注のパイプラインは、C鉱区(Mumbai High C Area)より産出されたガスを、Mumbai High Fieldから陸地までの既存の基幹パイプラインに送るラインで、総延長は約180kmです。 2007年は今回のC鉱区(Mumbai High C Area)開発に加えて、周辺鉱区の追加開発等が予定されており、2010年までプロジェクトが引き続き計画されています。

(地図)


以 上


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