大阪大学との共同研究講座の設置について

2007/03/20

  • 住友金属工業株式会社

当社総合技術研究所(以下、当社総研)は本日、大阪大学(所在地:吹田市、学長:宮原秀夫)と、上工程(製銑・製鋼プロセス分野)での希少金属資源のリサイクルなどに関する共同研究講座を設置することで基本合意しました。 当社総研は、基本戦略である「外部研究資源活用の強化」の重要な一環として産学連携強化を進めており、「要素技術の選択と集中」を加速させております。その具体的な施策として、大阪大学とは平成15年7月に「研究連携の推進に関する協定書」を締結して以来、幅広い分野での連携施策を実施してまいりました。 今回、設置する共同研究講座では、当社研究者を大阪大学へ常駐させるなど、従来の共同研究から一歩進んだ研究組織を構成しております。そこでは環境問題や年々厳しさを増す資源事情に鑑み、鉄鋼生産で生じる希少金属資源などのリサイクルや、低品位鉄鉱石などの利用効率を高めるための基盤技術の構築を目指します。それとともに研究だけではなく、若い世代の研究者を育てることにも力を入れます。

1.共同研究講座の概要
(1)講座名    :大阪大学住友金属(鉄鋼元素循環工学)共同研究講座
(2)設置場所   :大阪大学吹田キャンパス(平成19年10月末までに専用の新棟を竣工予定)
(3)期間     :平成19年4月1日~平成22年3月31日(3年間)
(4)運営予算   :約1億円(当社拠出額:3年間)
(5)講座教員の構成:
【当社総研】教授1人、准教授1人、助手相当1人
【大阪大学】教授1人、助手相当1人

2.共同研究講座設置の目的
今後、日本の鉄鋼業界が高い国際競争力を維持していくには、鉄鋼生産において生じる希少金属資源などのリサイクルや、低品位鉄鉱石などの利用効率を高めるための基盤技術の構築が必要であり、それぞれの得意分野(下記)を融合させることで、その実現を目指します。
【当社総研】実際の製造プロセスでの工業的技術や研究開発力
【大阪大学】製造プロセスにおけるリサイクル等に関する基礎研究での学問的知識

3.今後の産学連携の展開について 
当社は中期経営計画(2006~2008)で「技術資産の強化」を掲げており、当社総研では「要素技術の選択と集中」を加速させております。その重要な一環として「外部研究資源活用の強化」に向け、各有力大学との産学連携強化を進めており、今後も様々な大学との連携施策によって研究開発のアウトプット増大を目指すとともに、若い研究者を育てることで我が国の基盤産業の発展に貢献していきます。

<参考>
「大阪大学大学院工学研究科と住友金属工業株式会社総合技術研究所との間の研究連携の推進に関する協定書」について 
1.概要   : 共同研究等の実施、研究者の交流、連携推進会議の開催により学術研究の振興と社会活用の推進を 図るもの
2.契約期間 : 平成15年7月9日~平成18年7月8日迄(更に平成21年7月8日まで延長済)
3.交流内容
(1)共同研究の実施(毎年15件程度、研究者の交流は年80回以上)
(2)連携推進会議(年2回)
大学(工学研究科長以下)と当社総研(所長以下)により、共同研究の成果評価ならびに連携全般に関して協議
(3)新規テーマ発掘
「高強度・高信頼性溶接に関する技術」「亜鉛を使わない次世代防錆技術」「高級鋼材の建築構造物への適用に関 する技術」など
(4)当社総研から博士後期課程(社会人ドクターコース)への派遣
在籍5名

以 上


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