航空機用純チタンシートの製造に関する品質の世界基準「航空宇宙品質マネージメントシステム(ASQS):JIS Q 9100/2004」認証取得

2005/08/26

  • 住友金属工業株式会社

当社は、航空機用純チタンシートの製造に関する世界基準である「航空宇宙品質マネージメントシステム(ASQS:Aerospace Quality Management System):JIS Q 9100/2004」の認証を日本で初めて取得した。  

1.「航空宇宙品質マネージメントシステム(ASQS):JIS Q 9100/2004」について
当社が販売するチタン製品のうち「純チタン製品」は、当社100%出資子会社の株式会社住友金属直江津に全量を製造委託しており、品質マネージメントシステムの認証に関しては、1996年に「ISO 9002」,1998年には「ISO 9001」を取得し、全世界の客先へ材料を供給してきた。この度、日本検査キューエイ株式会社(JICQA)より航空機用純チタンシートの製造に関する品質の世界基準である「航空宇宙品質マネージメントシステム(以下ASQS:JIS Q 9100/2004)」の審査を受け、8月11日付で認証を取得した。

2.認証取得の経緯
当社は、純チタンシートについて2002年に世界二大民間航空機メーカーのひとつであるエアバス社と長期契約を締結し、同社へ独占的に材料を供給してきた。エアバス社の品質マネージメントシステムについては、従来はエアバス社の独自監査を定期的に受審していたが、エアバス社の方針により、「ASQS : JIS Q 9100/2004」の認証取得に至ったものである。チタンシートでは日本で初めての認証取得となる。これにより、全世界の航空機関係材料・部品メーカーのウェブサイト:OASIS(Online Aerospace Supplier Information System)にも併せて登録されることになる。

3.今後の展開
航空機需要は、2001年の9.11対米同時多発テロ事件の影響で一時急激に落ち込んだが、一昨年より急速に回復に向かいつつある。エアバス社とボーイング社2社の受注機数の合計は、2003年の534機、2004年の647機に対し、2005年は、1~6月の半年間で既に717機の実績が報告されている。また、現在約16,000機の民間航空機が飛行しているが、2024年には約38,000機に達するとも言われ、退役する航空機を勘案すると、年間の製造機数は約1,300機になるものと予測されている。
また、製造機数の増加に加え、機体軽量化に不可欠の複合材との相性や機体の超大型化により、一機あたりのチタン使用数量も増加しつつあり、この傾向は今後も継続するものと判断される。 航空機需要は今後、長期間に亘って底固いと予測され、当社は「ASQS : JIS Q 9100/2004」認証取得によって、航空機産業への取り組みをより一層強化していく。

以 上


このページの上部へ

ここからフッター情報です