POSCO等に対する訴訟の提起について

2012/04/25

今般、新日本製鐵株式会社(社長:宗岡正二、以下「当社」)は、方向性電磁鋼板(*)に係る当社技術に関連し、韓国の鉄鋼メーカーである株式會社ポスコ(以下「POSCO」)及びその日本法人POSCO JAPAN株式会社(以下、両社を総称して「POSCO等」)を被告として、当社の営業秘密を不正に取得し、これを使用している等として、不正競争防止法等に基づき、損害賠償及びPOSCO等による方向性電磁鋼板の製造・販売等の差止め等を求める民事訴訟を、東京地方裁判所に提起致しました。

同時に、当社は、上記のPOSCO等による営業秘密の不正取得・使用等に加担したことを理由に、当社元社員に対しても不正競争防止法等に基づく損害賠償等を求める民事訴訟を提起致しました。

なお、米国においては、POSCO及びその現地法人に対し、当社米国特許の侵害を理由とする損害賠償及び侵害の差止めを求める民事訴訟を提起しております。

当社とPOSCOとは、2000年に戦略的提携契約を締結して以降、研究開発・技術交流・原料調達等多くの分野で成果を上げており、現在も提携関係にあります。一方、個々の商品分野では互いに競争関係にあり、方向性電磁鋼板につきましては、これまで当社より、POSCOに対して、当社知的財産権を侵害している等として、警告及び請求等を行って参りましたが、問題解決の端緒が見えず、今回の提訴に至ったものです。

当社のグローバル競争力の源泉である技術先進性を確保していくため、当社は、今後とも、不正競争行為には断固たる対応をして参ります。


(*)方向性電磁鋼板について
電磁鋼板は、特殊な製造プロセスによって鉄の磁石につく特性(磁気特性)を著しく高めた「高機能材料」で、発電所の発電機、電気機器やハイブリットカー・携帯電話の振動モーター等の「鉄心(コイルの中にある鉄材、コア)」として、身の回りで広く使用されています。中でも方向性電磁鋼板は、通常の鋼板とは異なり一方向に磁化し易い特性を持たせた鋼板で、電気を各家庭に送るための変圧器の鉄心に広く使用されています。
当社は長年にわたる研究開発により独自に確立した製造ノウハウを用い、他社の追随を許さない優れた方向性電磁鋼板を製造・販売しています。この製品は、変圧器の効率向上と送配電時の電力ロスの大幅軽減を実現し省エネに大きく貢献する「エコプロダクツ®(低環境負荷商品)」として、電力需要が急拡大する新興国をはじめ世界中で広く使用されています。
 

お問い合わせ先:総務部広報センター 03-6867-2135、2146、2147

以 上


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