【G】新日鉄マテリアルズ㈱ SiC単結晶ウェハ生産能力を3倍に増強-月間1,000枚体制へ-

2011/04/25

 新日鉄マテリアルズ株式会社(社長:山田健司)では、口径4インチ以下のSiC単結晶ウェハの生産能力を、平成24年3月末までに現状の約3倍にあたる月産1,000枚まで段階的に引き上げていきます。

 SiC単結晶ウェハは、現在半導体デバイスの製造に用いられているシリコンウェハに比べ、絶縁破壊電界強度や熱伝導性等の半導体特性に優れ、ダイオード、トランジスタといった半導体デバイスに適用した場合、耐電圧が格段に向上します。また、電力変換損失もシリコンウェハに比べ、数十分の一から十分の一に抑えられることから、太陽光発電用インバーターでの電力エネルギーの高効率運用化や産業用電気機器での省エネルギー化の推進につながり、低炭素社会を実現するキー技術として大きな注目を集めております。

 当社では、平成21年に口径4インチ以下のSiC単結晶ウェハの生産と販売を開始して以降、SiCパワーデバイスの研究開発、製品化を進めるデバイスメーカや諸研究機関へのサンプル提供を通じて、個々のお客様のニーズをタイムリーに把握するとともに、長年にわたりSiC単結晶ウェハの研究開発を行ってきた新日本製鐵株式会社と協力して、お客様ニーズに基づくSiC単結晶基板の品質改良と、安定量産技術の確立に取り組んでまいりました。

 このたび、トップレベルのSiCウェハ技術を有する新日本製鐵株式会社と米国クリー社(Cree, Inc.)が相互ライセンス契約を締結したことを機に、当社においても生産能力増強を加速し、お客様からの高まる安定供給要請の声に確実に応えていきます。
当社が進めている生産能力増強は、SiC単結晶ウェハの安定供給を可能とし、SiCパワーデバイスの開発と製品化を一層加速せしめ、SiCデバイス市場の拡大とエレクトロニクス産業の活性化に大きく貢献するものと考えております。

【お問い合わせ先】
新日鉄マテリアルズ株式会社 SiCウェハカンパニー
営業担当  田辺(℡ 03-6859-6047)
広報担当  石田(℡ 03-6859-6043)

【用語解説】
パワーデバイス
 電力の変換や制御を行う半導体デバイス(半導体素子)。電力制御用に最適化されており、パワーエレクトロニクスの中心となる電子部品。家電製品やコンピュータなどに使われている半導体デバイスと比較して、高電圧で大電流を扱えるのが特徴。

以 上


このページの上部へ

ここからフッター情報です