林地残材バイオマス資源の本格利用を開始 ~未利用資源を活用し、温室効果ガス削減につなげます~

2010/11/25

 新日本製鐵㈱ 棒線事業部 釜石製鐵所(以下「釜石製鐵所」)は、経済産業省系の補助制度を活用し、林地残材バイオマスの既設石炭火力発電所(発電出力 149,000KW)での石炭混焼の準備を進めて参りましたが、設備工事など約1年間の工期を経て、本年10月から混焼試験を開始いたしました。
 
 今後は、操業状況を見極めながら段階的に混焼率を上げていき、来年3月まで実証試験を継続します。来年度以降からの混焼計画は、混焼率2%(重量比)で年間5,000tの林地残材バイオマス資源を活用し、年間約7,000tのCO2削減を見込んでおります。これにより、輸入化石燃料である石炭使用量削減と温室効果ガス削減効果を享受します。

 木を伐採・造材した後に残る枝葉・梢端部分や間伐材など、林地に放置されてきた林地残材は、カーボンニュートラルの未利用資源(年間発生量約370万トン)として注目されていますが、林業者における「運搬コストの低減」「需要先の確保」、利用者側における「安定調達先の確保」など課題が多く、これまで活用がほとんど進んできませんでした。

 釜石地域においては、釜石市の「緑のシステム創造事業」のもと、行政・林業者・製造業者が連携し、釜石市は林内路網整備や高性能林業機械の導入等を支援することで、釜石地方森林組合は作業効率化による生産性向上に取組むことで、釜石製鐵所はバイオマス石炭混焼発電を着実に実行することで、これらの課題を解決して参ります。今後は、三者連携をさらに深化し、地産地消型のバイオマス資源活用を進めていく考えです。

 また、林地残材バイオマス資源の活用は、製造業における省エネ、温室効果ガス削減にとどまらず、森林整備、林業振興、雇用創出、地域経済活性化等にも大きく貢献することから、釜石製鐵所での更なる利用拡大の可能性についても検討して参ります。


(お問い合わせ先)
 林地残材バイオマス資源の石炭混焼に関して
  棒線事業部 釜石製鐵所 総務部 総務グループ  TEL:0193-24-2332
 釜石市の「緑のシステム創造事業」に関して
  釜石市ホームページ
  http://www.city.kamaishi.iwate.jp/index.cfm/10,11657,77,309,html

                                            以 上


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