(財)クリーン・ジャパン・センター「資源循環技術・システム表彰」受賞 ~製鉄プロセスにおける耐火物のリサイクル技術の開発~

2009/10/02

 新日本製鐵株式会社(以下、新日鉄)は、(財)クリーン・ジャパン・センターより、「鉄鋼プロセスにおける耐火物のリサイクル技術」について、平成21年度資源循環技術・システム表彰「経済産業省産業技術環境局長賞」を受賞しました。

1.開発の経緯
 鉄鋼プロセスでは多種多様な品質、成分の耐火物が使用され、その種類は数100種類にも及びます。しかしながら、使用済み耐火物はスラグや地金等の不純物の混入が多く、そのまま耐火物として再利用する場合、耐用性が低下する問題があります。そのため、使用済み耐火物の新規耐火物への添加率は約10%~20%にとどまっており、その多くは製鉄所構内の路盤材等として利用されてきました。

2.開発の内容・効果
 新日鉄は、使用済み耐火物の、耐火物としてのリサイクル率を高めるため、①使用済み耐火物のグレードに着目し、使用条件の比較的過酷ではない用途への適用を拡大するとともに、②使用済み耐火物の粉砕原料の粒度分布を考慮した多量添加技術、を開発しました。さらに、プロセス面では、③多種多様な使用済み耐火物の分別回収や選別作業を一元的に実施し、効率的なリサイクル原料再生設備とリサイクル耐火物製造設備、を開発しました。これにより、耐火物の耐用性低下の主要因であるスラグや地金の選別処理が可能となり、不純物を含みやすい中粒や微粉までリサイクル対象が拡大しました。
これらの技術・プロセス開発により、新規耐火物への使用済み耐火物の添加率を最大約80%まで高めるリサイクルシステムを確立しました。

 新日鉄は、このリサイクルシステムを各製鉄所で展開することにより、新規耐火物の使用量を大幅に削減し、循環型社会の構築に貢献していきます。

(本件に関するお問い合わせ先)
  総務部広報センター 
  TEL:03-6867-2135

以 上


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