大分製鉄所第1高炉が竣工 -最新鋭技術を集積した世界最大ツイン高炉体制がスタート-

2009/09/11

世界最大ツイン高炉(右が第1高炉)

 大分製鉄所第1高炉が、2009年3月~5月の改修工事を経て、8月に再稼働しました。第1高炉の炉容積は、同所第2高炉と同じ世界最大の5,775m3であり、最新鋭の技術を導入した『世界最大ツイン高炉体制』がスタートしました。


1.大分第1高炉の概要 

(1)改修費用 : 460億円
(2)改修期間 : 2009年3月1日~5月7日(68日:実質期間)
(3)炉内容積 : 5,775m3  (改修前 4,884m3)
(4)羽  口 : 42 本 (改修前 40 本)
(5)出銑口  : 5本 (改修前 4本) 
(6)施  工 : 新日鉄エンジニアリング株式会社


2.大分第1高炉(大分高炉)の特長・先進性

(1)世界最大のツイン高炉 
 第1高炉の炉容積、炉形等のプロフィルを、世界最大の炉容積・出銑量を誇り、高位安定操業を続けている第2高炉と同一にし、高炉間の操業技術のトランスファーや設備整備予備品の圧縮等、ツイン体制のメリットを追求。

(2)最新鋭操業管理システムの導入 
 高炉の操業状況を3次元かつリアルタイムに把握する高炉操業解析支援システム『3D-VENUS』を、今回の改修時に第1・第2両高炉に導入。
    
*3D-VENUSの概要 
(VENUS;Visual Evaluation and Numerical analysis System of Blast Furnace operation)
高炉の炉体周りに設置した各種センサーによる測定情報とその情報解析により、炉内の状況を3次元的かつ1秒単位で表示する当社独自開発のシステム。従来の2次元システム(1分単位)より炉内状況をより高精度に把握でき、迅速かつ的確な操業アクションが可能。

(3)高炉操業の一元管理化
 2基の高炉のオペレーションルームを統合。操業技術のトランスファーをより実行しやすい体制を構築。(当社では名古屋製鉄所の第1・3高炉に続き2例目)

(4)炉寿命延長技術の導入
 高炉の寿命を制約する炉底部のレンガに、当社開発の超高耐食性カーボンレンガを適用。また、高炉側壁の高熱負荷部位にCu製の冷却装置を導入。これらの技術により、約20年以上の炉寿命を計画。

(5)高炉超短工期改修技術
 高炉短期改修のこれまでの開発成果(ジャッキアップレス、レンガ先行艤装等)を最大限投入。新開発の『スライドプレート』により、炉内の残銑を解体することなく、炉底と一括して搬出する工法(搬出重量約10,000トン)を世界で初めて導入し、高炉改修期間として超短工期の68日(実質工期)を達成。

(お問い合わせ先) 総務部広報センター TEL:03-6867-2135・2146


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