極厚高強度の小径熱間圧延電縫鋼管の本格販売を開始

2009/06/29

左:新SR鋼管(板厚外径比33%)

 当社はこの度、従来の小径熱間圧延電縫鋼管(以下、SR(Stretch Reduce)鋼管)の厚み製造可能範囲を大幅に拡大した極厚高強度のSR鋼管(板厚外径比 最大約33%)の本格的な販売を開始いたしました。これにより、自動車部品の中空化による軽量化や、シームレス鋼管からの切り替えなどが一層可能となります。当社はこの極厚SR鋼管の販売を促進し、自動車の軽量化(環境対策)等、需要家、社会の要請に応えて参ります。

【世界最大級の板厚外径比、寸法精度の向上を実現】
 SR鋼管は、一度、外径の大きな電縫鋼管を製造し、その後、熱間で縮径圧延したもので、板厚外径比が大きく、かつ加工性(伸び等)に優れた電縫鋼管です。
 当社の光鋼管部(山口県光市)では、昭和39年よりSR鋼管の製造を開始し、一般的な電縫鋼管より厚肉サイズの製造が可能なことから、自動車部品や産業機械用など幅広い分野でご使用いただいておりました。
 昨年4月、このSR鋼管製造工程において、原管となる電縫鋼管製造ラインのリフレッシュと同時に、その後のSR圧延機の増設を実施しました。これにより、SR鋼管では世界最大級となる板厚外径比(最大約33%/パイプの厚み、内径、厚み比=1:1:1)の鋼管の供給が可能となりました。
 増設したSR圧延機には、既設圧延機と傾斜配置させたツイスト圧延技術を導入することで、極厚肉サイズでの鋼管内面形状を改善すると同時に、厚み精度(偏肉率)を大幅に向上させました。
昨年以降、諸性能の確認、需要家での評価を経て、この度、新しい極厚SR鋼管の正式な販売を開始いたしました。

【自動車の軽量化、シームレス鋼管からの切り替えなど需要家の様々なニーズの実現に貢献】
 板厚製造可能範囲の拡大と寸法精度を向上させた新しいSR鋼管により、部品の中空化による軽量化やシームレス鋼管からの切り替えなど、自動車足回り部材等において電縫鋼管の適用範囲が飛躍的に拡大すること期待されます。
 また、世界唯一の製品である、SR圧延後にパイプをコイル状に巻き取ったPICⓇ(Pipe in Coil パイプインコイル、最長約1000mの超長尺)製品により、需要家の伸管工程での加工効率向上を実現することも可能です。
 当社は、これら新商品(極厚SR鋼管)、新設備、独自技術を活かし、需要家の皆様の様々なご要望にお応えしていきます。

(お問い合わせ先)総務部広報センター TEL:03-3275-5022


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