八幡製鉄所コークス工場 ベルトコンベア・COG配管火災事故の再発防止対策について

2008/10/15

新日本製鐵株式会社
八幡製鐵所

 去る7月29日に発生いたしました当所コークス工場のベルトコンベア・COG配管火災事故につきましては、地域、お客様、株主、行政、その他関係各方面の皆様には多大なるご心配をおかけ致し、深くお詫び申し上げます。
 今般、消防当局による原因究明結果を踏まえ、当局のご指導に基づき再発防止策をとりまとめましたので、ご報告申し上げます。


                 記


1.火災発生から現在までの対応
 共用設備であるCOGガス冷却装置の損傷により休止していた第4コークス炉につきましては、損傷部位の点検・復旧および下記の再発防止策を実施し、9月22日に再稼動いたしました。また、過去のコークス工場ベルトコンベア火災に対するこれまでの再発防止策が有効に機能していることを消防当局にご確認いただいた上で、あらためて再徹底しております。

(1)ベルトコンベア設備からの出火防止
  ① 点検の実施と補修・補強の実施(部材交換、防食塗装等)
  ② 石炭粉塵の除去(清掃の徹底)
  ③ 従前の出火防止対策の再点検

(2)支柱等の構造物の強度確保
  ① 点検の実施と補修・補強の実施(部材交換、防食塗装等)

(3)ガス配管の安全性確保
  ① 点検の実施と補修の実施(溶接補修)
  ② ベルトコンベアが上部にあるCOG配管の保護装置の設置

(4)ガス冷却装置の安全性確保
  ① 第5コークス炉配管との完全遮断
  ② 点検・補修の実施(外板・結合部の補修)
  ③ ガス検知器(4箇所)と遠隔警報装置の設置
  ④ ガス配管支柱の更新(新規設置、3箇所)


2.火災原因究明結果に基づく新たな対応
 今般の原因究明結果を踏まえ、高架ベルトコンベアについて以下の再発防止策を講じます。

(1)第5コークス炉新設ベルトコンベア設備の更なる出火防止措置(再稼動まで)
  ① ベルトコンベア設備の強度アップ
  ② 防食塗装の強化
  ③ 支柱基礎の強化
  ④ 熱感知線の設置(異常高温状況の早期検知)
  ⑤ 散水配管の設置(熱感知による散水)
  ⑥ 高圧電線のベルトコンベア設備からの分離
  ⑦ ベルトコンベアが上部にあるCOG配管の保護装置の設置

(2)第4コークス炉に付帯するベルトコンベアの更なる出火防止措置(H21年3月まで)
  ① 熱感知線の設置(異常高温状況の早期検知)
  ② 散水配管の設置(熱感知による散水)
  ③ 高圧電線のベルトコンベア設備からの分離

(3)上記以外のベルトコンベア設備の点検実施
  ① ガス配管と交差するベルトコンベア設備の緊急点検と
     補修・補強の実施(H21年3月まで)
  ② 計画的な点検実施と補修・補強の実施(年度計画を策定)


3.更なる取り組み
 上記対策に加え、当所防災体制の強化に向け、下記取り組みを行います。

(1)ソフト対策
  ① 「屋外構造物健全化チーム」を設置し、点検・補修・塗装の標準化を推進
  ② 石炭粉塵の清掃基準の見直し
  ③ 過去の火災発生箇所の再発防止対策の再点検
  ④ 消防当局との定期的な合同防災訓練の実施

(2)ハード対策
  ① 新規購入する高所散水車、バキューム車による清掃の徹底
  ② 保守点検用機器の充実(蓄積熱の感知)


 今回の火災事故を真摯に受け止め、これらの対策を講ずることによって再発防止に努めることはもとより、当所が掲げる三つの信頼(「地域からの信頼」「お客様からの信頼」「従業員からの信頼」)を揺るぎないものにして参りたいと考えております。
 なお、第5コークス炉につきましては、12月中旬の再稼動を目指し、引き続き安全最優先で復旧・再発防止策を進めております。何卒ご理解賜りますよう宜しくお願い申し上げます。


以 上

(問い合わせ先)八幡製鐵所 総務部総務グループ 093-872-6108

〈参考資料はこちら〉


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