【G】新日鐵化学グループ 新日化サ-マルセラミックス(株)が堺工場で、生体溶解性繊維”SUPERWOOL ”の本格生産開始

2007/12/18

 新日化サーマルセラミックス株式会社(社長:近藤裕行)は、親会社である英国The Morgan Crucible Company plcからのライセンスを受け、同社の世界戦略商品であるBio-Soluble Fiber(バイオソルブルファイバー:生体溶解性繊維)「商品名:SUPERWOOL(*登録商標)(スーパーウール)」について、このほど大阪府の堺工場において本格的な商業生産を開始いたしました。
 これにより「SUPERWOOL」の生産は、ヨーロッパ(フランス)、アメリカ(USA・メキシコ)、アジア・オセアニア(日本・中国・韓国・豪州)の三拠点体制となりました。

 今般の本格生産開始にあたり、新たに開発された“Low Shot技術(製品中に含まれる非繊維状物質「ショット」を少なくする技術)”の導入を念頭に、堺工場では生産ラインの設備改良を行い、Low Shotの「SUPERWOOL」と、既存製品である各種セラミックファイバーを、交互に生産できる体制を構築いたしました。
 Low Shotグレードの「SUPERWOOL」は、“SUPERWOOL Plus”の商品名で出荷されますが、生体溶解性であると共に、断熱性・引張り強さ等既存のセラミックファイバーを凌駕する性能を示しております。
年産能力は3,600トンで、2008年はこの内1,200トンを「SUPERWOOL」とする計画です。
 また、これに先立ち、本年4月には、物流・加工の新たな拠点として、大阪府泉大津市に「汐見ロジスティックスセンター」を開設しました。これにより在庫能力は従来の400トンから1,000トンへと増強され、スーパーウールと各種セラミックファイバーの並行生産へ対応するとともに、中国、韓国等からの各種セラミックファイバーの輸入や、中国、韓国等への各種製品の輸出など、アジア地区における輸出入の一大拠点としてまいります。さらに、同センターには、これまで堺工場などで行ってきたZ-BLOK(高温炉用耐熱ファイバーモジュール)やカットブランケット等、各種加工品の製造工程も集約するなど、加工品の生産体制の効率化も図られています。

 近年、特にヨーロッパにおいては、耐熱無機繊維製品の使用について、作業環境保全と人体への健康面の配慮から生体溶解性繊維の使用が急速に拡大しており、現在、モルガン社のファイバー製品販売の6割以上を「SUPERWOOL」が占めるに至っています。
一方で、現在の日本国内におけるセラミックファイバーの使用量は、年間約18,000トンとなっており、環境先進国である日本においても、欧州と同様に、より安全性の高い、生体溶解性繊維への移行が進むものと見られています。なかでも、特に高い安全性が求められる用途(船舶・建築・通信用耐火被覆製品、発電プラント用断熱材、自動車用部品、家庭用電化製品等)を中心に、およそ5,000トンがセラミックファイバーから生体溶解性繊維への代替が進むものと考えています。
当社としましては、こうした事業環境を背景に、2010年をめどに「SUPERWOOL」の生産・販売を2,500トン/年にまでのばす計画であり、社の主力商品へと育ててまいります。

□新日化サーマルセラミックス株式会社 概要
 設 立:1997年4月1日
 株 主:新日鐵化学㈱ 50%
     The Morgan Crucible
     Company plc(英国)50%
 本 社:東京都千代田区外神田4-14-1
    (秋葉原UDX13階)
 事業所:堺工場(大阪府堺市)、大阪支店、
     福岡支店
 資本金:4億9千万円
 売上高:約30億円(2007年度)

<ご連絡先>
新日化サーマルセラミックス㈱
本社営業部 瓜生 義雄
TEL 03-5207-7641
www.thermalceramics.co.jp


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