【G】新日鉄マテリアルズ(株) 「新Cuボンディングワイヤを開発~表面酸化を大幅に抑制しハイエンド半導体に適用可能~」

2007/12/04

新日鉄マテリアルズ株式会社(社長:石山 照明)は、半導体実装用ボンディングワイヤにおいて、表面処理を施した新しいCu(銅)ボンディングワイヤを開発致しました。来春から量産を開始致します。

新Cuボンディングワイヤは、当社グループの株式会社日鉄マイクロメタル(社長:西谷 輝行)が新日本製鐵株式会社 先端技術研究所と共同開発したものであり、ワイヤに表面処理を施すことにより、半導体実装工程において量産使用する際に大きな問題となっていた表面酸化を大幅に抑制することに成功しました。

本技術の主な特徴は以下の通りです。
1)従来のCuワイヤーより優れた2nd接合性を示し、半導体製造工程における生産性が格段に向上致します。
2)従来Cuワイヤを使用時に必須であった窒素と水素混合ガスに代えて、窒素ガスのみでのボンディングが可能であり、半導体実装における設備およびランニングコストを大きく下げることが出来ます。
3)従来500m以下であったコイル巻き長さを新ワイヤでは3000mレベルまで延長でき、実装プロセスにおけるワイヤの使い勝手が大幅に向上します。

従来から表面処理をしたCuワイヤの開発例はありましたが、ボンディングする際の初期ボール形成が極めて不安定であり、ファインピッチ用に量産適用するには大きな困難が伴いました。当社技術では20-25um程度の線径で、かつ窒素ガスのみでも安定な初期ボール形成が可能となり、多ピン・ハイエンドタイプのロジックLSIやメモリの金ボンディングワイヤを本Cuワイヤーに置き換えていく事が可能となります。

金ボンディングワイヤの価格は、金価格上昇に伴い大幅に上がっており、多ピンパッケージのコストダウンの障害となっています。金ボンディングワイヤを本Cuボンディングワイヤに置き換えることで、実装材料の大幅なコストダウンを図ることができます。

なお、日鉄マイクロメタルでは2008年3月から量産を開始致します。

以上


<本件に関する問い合わせ先>
新日鉄マテリアルズ株式会社 企画・総務グループ
 電話03-3275-6111
株式会社日鉄マイクロメタル 営業推進部
 電話04-2934-8086
 メールnmc@nmc-net.co.jp

参考:株式会社日鉄マイクロメタルの概要
設立   1987年
資本金  2億5000万円
社長   西谷 輝行
株主   新日鉄マテリアルズ(株)  70%
      松田産業株式会社     30%
本社工場 埼玉県入間市大字狭山ヶ原158-1


このページの上部へ

ここからフッター情報です