低炭鉛フリー快削鋼 富士ゼロックス殿での全面採用について

2007/11/07

 新日本製鐵株式會社(本社:東京都千代田区大手町、代表取締役社長:三村明夫)が、環境対応型商品として開発した低炭鉛フリー快削鋼線材「SUM24EZ」が、富士ゼロックス株式会社殿(本社:東京都港区赤坂)が今後発売する複写機・プリンターの新製品の中核部品(シャフト)の素材に全面的に採用されることとなりました。

 低炭鉛フリー快削鋼線材「SUM24EZ」は、従来の低炭鉛快削鋼線材の要求性能の中で最も重視される表面の滑らかさを確保するために他に類を見ない当社独自の優れた技術を用いています。これは、鉛の効果である切屑の脱落効果及び潤滑効果を代替するために、その直径が1μm(1マイクロメーター:1mの100万分の1)以下の極めて微細な硫化物(マンガンサルファイドMnS)を多数生成させるという独創的なものであり、社団法人日本金属学会においてもこの点が極めて高く評価され、技術開発賞*を受賞しています。

 環境負荷物質軽減は、日本のみならず世界規模で最重点課題と認識されており、各業界で具体的な対策が盛んに検討され実行へと移されております。当社は、既に発布されているEU規制の遵守に留まることなく、環境負荷物質の軽減・撲滅を経営の最重点課題のひとつと位置付け、これまでも様々な活動を展開して参りました。

 今回の富士ゼロックス殿における全面採用は、従来の鉛快削鋼線材と同等の加工性・メッキ性を有する当製品の実用性が評価されたものです。

 当社は、従来の低炭鉛快削鋼(代表規格:AISI12L14、SUM24L)の製造を平成20年3月末で中止するとともに、低炭鉛フリー快削鋼線材を幅広い分野で数多くのお客様にお使いいただき環境負荷物質軽減を更に推進してまいります。


*社団法人日本金属学会技術開発賞
〔本賞の趣旨〕
 本会は、創意あふれる開発研究を推奨する目的で、金属工業ならびにこれに関連する新技術・新製品などの独創的な技術開発に携わった技術者に対し、本賞を授賞するものである。
   -社団法人日本金属学会会報誌より抜粋-

                   以上

(お問い合わせ先)
総務部広報センター 03-3275-5021


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