遷安製鉄所向けCDQの受注について

2006/03/06

新日本製鐵株式會社(代表取締役社長 三村 明夫)プラント・環境事業部は、中国の遷安中化煤化工有限責任公司(遷安コークス会社 / 所在地:河北省 遷安市)からコークス乾式消火設備(Coke Dry Quenching equipment / CDQ)をフルターンキーにて2基同時受注いたしました。

遷安コークス会社は、粗鋼生産量中国第4位の首鋼総公司(首鋼)と石炭会社である開灤;(集団)有限責任公司が遷安製鉄所に合弁で設立したコークス製造会社です。首鋼は2008年北京オリンピックを控え北京市から移転する計画で、河北省遷安市に遷安製鉄所(年間生産量400万トン)、河北省の沿岸地域にある曹妃甸島に年間生産量800万トンの新一貫製鉄所を建設中です。

遷安製鉄所はNo.1,2の2炉団のコークス炉を保有する計画で、今回受注したCDQはそれぞれのコークス炉に設置される予定です。No.1コークス炉は2005年7月に湿式消火塔方式で既に生産を開始しており今回乾式に変更するもの、No.2コークス炉は湿式消火塔を設置しないことから2006年10月のコークス炉立上げと同時にCDQを立上げる計画となっております。今回の受注は、厳しい納期への対応及びこれまで首鋼向けに2基のCDQを納入し順調に稼動している当社のCDQ技術が高く評価されフルターンキーでの受注に結びついたものです。

当社は2003年に中国におけるCDQ及びその他省エネルギー・環境設備の設計、製造、販売を目的として北京首鋼設計院と「北京中日聯節能環保工程技術有限公司(北京Joint-Venture/JV)」を設立しており積極的な事業展開を行っております。今回のプロジェクトも北京JVとの共同受注です。北京JVは2004年6月の武漢鋼鉄No.2CDQ受注を第一歩とし、2005年6月には済南鋼鐵から中国最大となるCDQ(処理能力150t/h)をフルターンキーにて受注するなど順調に業績を伸ばしております。

今回の受注により、当社CDQ設備の累計納入・受注実績は、全世界で新設47基、改造6基を数え、トップサプライヤーとしての地位を揺るぎないものとしております。 

中国政府は「鉄鋼産業発展政策」に基づき、高炉・コークス炉等の能力増強、設備集約、省エネ環境投資を奨励しており、当社は、北京JVを拠点として中国市場でCDQのみならず今後更に石炭調湿設備(Coal Moisture Control/CMC)、各種リサイクル技術といった当社の環境、省エネ設備商品の拡販に注力して参ります。

以上

参考情報:

[今回受注したCDQの設備能力]
1. コークス処理能力 : 140 t/h × 2基
2. 蒸気発生量 : 83.2 t/h
3. 発電量 : 24Mw (タービン・アンド・ジェネレータ設置)
4. スケジュール(計画):
  運転開始(赤熱コークス投入) : No.1CDQ = 2006年12月
No.2CDQ = 2006年10月
    
<北京中日連節能環保工程技術有限公司(北京JV)の概要>
□ 英文名称 :Beijing JC Energy & Environment Engineering Co., Ltd

□ 主要役員 :董事長/洪  鵠 (北京首鋼設計院より派遣)
        総経理/日置 猛 (新日本製鐵より派遣)
□ 所在地  :中国北京市
□ 主な業務内容:中国におけるコークス乾式消火設備、及びその他省エネルギー・環境保護設備の設計、製造、販売等

<首鋼総公司の概要>
□ 英文名称 :Shougang Group
□ 主要役員 :朱継民董事長、王青海副董事長・総経理
□ 所在地  :中国北京市
□ 主な業務内容:各種鉄鋼製品の製造・販売

<遷安中化煤化工有限責任公司の概要>
□ 英文名称 :Qian’an Zhonghua Coal-chemical Industrial Co., LTD
□ 主要役員 :法人代表/范 留記、総経理/王玉海
□ 所在地  :中国河北省遷安市
主な業務内容:各種コークス製品の製造(遷安製鉄所の高炉で使用)

<開灤;(集団)有限責任公司の概要>
□ 英文名称 :Kailuan Group
□ 主要役員 :楊中董事長、李敏副総経理
□ 所在地  :中国河北省唐山市
□ 主な業務内容:冶金、コークス製造、発電等

お問い合せ先:新日鉄エンジニアリング(株)広報室 03-3275-6030


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