豪州カルボロダウンズ炭鉱における生産能力の拡張について

2008/05/07

 新日本製鐵株式會社(代表取締役社長:宗岡正二)およびその豪州子会社であるNippon Steel Australia Pty Ltd(以下、NSA)は、資源大手のヴァーレ社(Companhia Vale do Rio Doce、本社:ブラジル・リオデジャネイロ、社長:ホジェール・アニェリ)等との間で、豪州のカルボロダウンズ炭鉱*1において、大型採炭設備の導入等による坑内掘り生産能力の拡張を行うことに合意致しました。

 投資総額は約4億豪州ドル(約373億円*2)で、本年5月より工事に着手し、2009年央から豪州最大級の最新鋭掘削設備(ロングウォール。以下LW)による操業を開始する予定です。

 当社グループが5%の権益を保有するカルボロダウンズ炭鉱は、豪州クイーンズランド州における原料炭の新規開発プロジェクトとして2006年8月に操業を開始して以降、坑内掘りでの小規模生産(約50万トン/年)を行う一方、LWによる大規模操業への展開に向けた地質構造・操業条件などの調査・検討を行ってきました。

 こうした中、これまでの探査や採炭を通じて炭層の賦存状況、石炭品位等が確認され、それらに基づく開発計画が完成したことから、今般カルボロダウンズJVとして、LW導入による坑内掘りの生産能力拡張を承認しました。

 LWの導入により、同炭鉱においては2009年以降、平均370万トン/年の原料炭生産が可能となります。

 当社は、現在推進している中期連結経営計画の中で、高炉の大型化、新コークス炉建設により設備強化を進める他、原料使用技術の向上による安価原料の使用拡大等によって、鉄源工程全般の体質強化を図っております。また、原料調達面においては、これらの中期諸施策を支えるため、原料の長期安定確保に向けて鉱山への投資を含む戦略的な原料購買政策を推進しております。

 当社と致しましては、今般の生産能力拡張が一連の当社中期原料戦略にも大きく貢献すると判断し、開発計画・投資の実行に同意した次第です。

 当社は、今後とも引き続き鉄鋼原料サプライヤーとの関係を強化しつつ、中長期的な原料の安定確保に努めていく所存です。


*1:カルボロダウンズJ/V(下記参照)が運営。
  石炭積出港のあるクイーンズランド州マッカイの
  南西約150kmに所在。
*2:カルボロダウンズJ/Vの各出資者が権益比率に応じて負担。


<参考:カルボロダウンズ炭鉱および開発計画の概要>

1.炭鉱所在地:別紙参照

2.権益構成
  新日本製鐵㈱ 5% ヴァーレ社 80%
  韓国POSCO 5% インドTATA 5%
  JFEスチール 2.5% JFE商事 2.5%
  (それぞれの豪州子会社を通じて出資)

3.拡張計画
 ①投資総額 約4億豪州ドル(約373億円)
  (カルボロダウンズJVの各出資者が権益比率に応じて負担)
 ②生産炭種 低揮発分強粘炭および高カロリーPCI用炭
 ③生産量  2009年以降、最大440万トン/年
  (現在は、約50万トン/年程度)                    
 ④LW導入時期 2009年7月を予定
  (2008年5月より工事開始)

                        以 上

〈詳しい資料はこちら〉


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