中国/馬鞍山鋼鉄向け転炉OG設備受註について

2005/06/13

新日本製鐵株式會社(代表取締役社長 三村 明夫)プラント・環境事業部は、粗鋼生産量中国第5位の高炉一貫製鉄メーカーである馬鞍山鋼鐵(馬鋼)から、300トン転炉用OG設備(Oxygen Converter Gas Recovery System)を2基同時に受注いたしました。

当社は、1999年にNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の国際エネルギー使用合理化等対策事業のモデル事業として馬鋼のOG設備を1基受託した後、その省エネ・環境効果が高く評価され、2003年には商業ベースで2基の追加受注をいたしました。今回は、これまでの3基に上る納入実績と技術・価格面での競争力が馬鋼に評価され、国際競争入札を経て受注へとつながったものです。

OG設備は、転炉から発生する高濃度のCOを含有したガスを、非燃焼状態で冷却・除塵した後に安全に回収する、排ガス処理設備です。排ガス冷却器にはボイラ方式を採用することにより熱回収を行い、また、回収した転炉排ガスは燃料として再利用されるため、省エネルギーに大きく貢献します。また、OG設備独自の高効率集塵方式(Saturater + RSW)は、大気へ放出する煤塵量を低減し、環境保全に寄与します。

OG設備は、燃焼タイプの排ガス処理方式と比べ、非燃焼タイプのため処理排ガス量が少なくなるので設備自体がコンパクトであり、レイアウトが容易かつ建設コストが安価等の大きなメリットがあります。

現在、OG設備は世界各国に170基を越える納入実績を有し、転炉排ガス処理の標準設備として認知されております。なお、本プロジェクトは、スチールプランテック株式会社が製造を担当致します。

中国鉄鋼業では近年環境・省エネ分野への関心が高まっており、同分野への投資が数多く見込まれております。当社は、OGのみならず今後さらにCDQ(コークス乾式消火設備)、CMC(石炭調湿設備)、各種リサイクル技術といった当社の環境・省エネ関連設備の拡販に注力して参ります。


(設備能力)
排ガス処理能力:最大210,000Nm3/h
排ガス含塵量:0.03g/Nm3以下(煙突出側)

お問い合せ先
新日鉄エンジニアリング(株)広報室 TEL03-3275-6030



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