廃棄物ガス化システムの研究・事業化について

2004/06/09

新日本製鐵株式会社の鉄構海洋・エネルギー事業部(事業部長:太田 英美)は、木質バイオマス等の廃棄物をガス化することにより、合成ガス(H2、COを主成分とする低カロリーガス)を製造する「廃棄物ガス化システム」の開発・実証に着手しました。

本件は、中部電力株式会社の新名古屋火力発電所構内に建設したガス化実証プラント(処理量:3.5トン/日)を用い、平成16年6月より実証運転を開始し、平成16年度にガス化単独試験、平成17年度の応用試験実施を予定するものです。
今回、カーボンニュートラルであるため地球温暖化防止効果が高く、化石燃料の代替として有力視されている「木質系バイオマス」を主とする間伐材、建築廃材等、多様な原料を用いてガス化試験を行い、エンジニアリングデータを収集いたします。
生産したガスの用途としては、顧客のニーズに合わせて、①ガスエンジン、ガスタービンまたは燃料電池による発電、②化学原料としてH2、COの製造等を提案していく予定です。

当社は、木質バイオマスを中心に、建築廃材等多様なバイオマスを原料として、10~200トン/日(水分50%の木質バイオマス換算)程度の規模のプラントをターゲットとして今年度(H16年度)から商業プラントの受注を目指します。

<新日本製鐵の噴流床型ガス化炉の特長>
(1)熱科学的変換技術
木質バイオマスを酸素不足の雰囲気中で部分酸化することにより合成ガスを製造する。
C、H、O、[Ash] +O2 → CO + H2 + CO2 + H2O +[Ash]
     木質バイオマス          合成ガス
(2) コンパクトで高効率な噴流床型ガス化炉による高い冷ガス効率(*1)を実現
冷ガス効率:60~80%
(*1) 冷ガス効率 = ガスとして利用出来るエネルギー/原料の保有するエネルギー
(3)後段のガス利用設備に悪影響をおよぼすタール発生を最小限に抑制
(4)廃プラスチックの混入にも対応可能(MAXはプラスチック100%)

問い合わせ先
新日鉄エンジニアリング(株)広報室 TEL03-3275-6030


このページの上部へ

ここからフッター情報です