世界初の60キロ級・80キロ級TRIP型合金化溶融亜鉛めっき鋼板(GA-TRIP)の実用化

2003/10/17

新日本製鐵株式会社(社長:三村 明夫 以下新日鉄)は、TRIP型合金化溶融亜鉛めっき鋼板(※1)(通称GA-TRIP)として、引張り強度60キロ級(590MPa)・80キロ級(780MPa)の新商品を開発し、世界で初めて実用化しました。
新商品は、加工性、衝突エネルギー吸収特性に優れ、本田技研工業株式会社殿(社長:福井 威夫 以下 ホンダ)が本日発表した新型オデッセイに採用されました。

自動車業界では衝突安全性を確保しつつ車体軽量化を図っており、高強度と、複雑な形状に対応可能なプレス成形性を両立した鋼板の開発が期待されています。 特に、防錆性を備えた合金化溶融亜鉛めっき鋼板において、その開発・実用化が求められています。

新日鉄は、衝突エネルギー吸収性能とプレス成形性に優れた熱延鋼板、冷延鋼板のTRIP型自動車用鋼板の商業生産を行っており、2000年3月には、同開発で大河内記念生産賞を受賞しております。
一方、高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板は成分の影響でめっきが付着しにくいため、強度・成形性と良好なめっき品質を両立することは困難ですが、今回開発においては、鋼板成分の最適化、焼鈍炉での鋼板表面制御、および合金化条件の適正化を図り、実用化に至りました。
TRIP型鋼板である今回新商品の強度・延性(=成形性を表す)バランスは、別紙に示すように従来のハイテンより格段に優れており、成形性の観点から適用困難であった部品への60キロ級、80キロ級の適用が可能となりました。

これまで、ホンダは今回の開発商品の実用化研究を進めてきており、特に衝突エネルギー吸収特性に優れた性能を有することを確認しております。
ホンダでは、衝突安全・軽量化に大きく寄与する鋼板として、本日発表した新型オデッセイを始めとして、開発商品を今後の開発機種に採用検討する予定です。

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