「製鉄用コークス炉を活用した塩素を含むプラスチックの再資源化方法」で全国発明表彰 発明賞受賞

2003/06/17

新日本製鐵株式会社(社長:三村 明夫)は、本日、「製鉄用コークス炉を活用した塩素を含むプラスチックの再資源化方法」で(社)発明協会より平成15年度全国発明表彰 発明賞を受賞しました。
本発明は、年々増えつづける廃プラスチックが社会問題化してきたことに対応し、「コークス炉化学原料化法」として、製鉄用コークス炉を用いて再資源化を図り、循環型社会を構築することに資するものです。

製鉄用コークス炉は、石炭を酸素がない還元雰囲気で約1200℃の高温で乾留(蒸し焼き)して炭化させて、主製品であるコークス(固体)と副産物のタールと軽油(液体)、およびコークス炉ガス(ガス)を製造するための設備です。
本発明は、コークス炉を使用して廃プラスチックを石炭とともにコークス炉内で乾留し化学製品(コークス、タール、軽油およびコークス炉ガス)として再資源化するものです。
その際、廃プラスチックから発生する塩素分(塩化水素ガス)は石炭から発生するアンモニアと接触させて無害化処理されます。

本発明により、現在、容器包装リサイクル法(2000年より施行)で対象となる廃プラスチックを12万トン/年再資源化しております。
地球温暖化対策のための「鉄連自主行動計画」では、製鉄業全体で2010年までに、1990年に対し10%のエネルギー削減目標に加え、さらに100万トン/年の廃プラ利用による同1.5%の追加削減目標が掲げられております。
「コークス炉化学原料化法」は、この目標の達成に大きく貢献するものです。

・新日鉄の廃プラスチック再資源化実施規模
君津製鉄所・名古屋製鉄所 各4万トン/年 (2000年秋稼働)
室蘭製鉄所・八幡製鉄所   各2万トン/年 (2002年春稼働)
合計12万トン/年

・全国発明表彰について((社)発明協会発表資料より)
「大正8年に第1回帝国発明表彰としての開催にはじまり、文部科学省、経済産業省、特許庁、日本経済団体連合会、日本商工会議所、日本弁理士会、朝日新聞社の後援により発明者、発明実施功績者、発明実施功労者、発明奨励功労者を顕彰することにより発明の奨励育成を図り、我が国科学技術の向上と産業の振興に寄与することを目的としています。特に、皇室の発明奨励に対する特別の思召により毎年御下賜金を拝受し、最も優れた発明の完成者に恩賜発明賞を贈呈しています。」


以上

連絡先 広報センター 菅家 3275-5021


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