北九州エコタウン複合中核施設事業の着手について

2003/01/23

当社は、昨年8月に北九州エコエナジー株式会社(資本金1千万円、当社100%出資)を設立し、北九州エコタウン計画における複合中核施設の事業化にむけ検討を進めてまいりましたが、今般その目処を得たことから、当該会社を増資し、平成17年の稼動開始にむけ本格的な事業化に着手することといたしました。
  本件は、当社の循環型社会構築への取組みの一環であるとともに、その稼動により当社が計画当初から参画し支援してまいりました北九州エコタウン事業において国内初となるゼロエミッション型リサイクル産業団地が完成をみることとなります。

1 複合中核施設事業の概要
・ 北九州エコタウンコンビナート内立地企業がリサイクルした後の残さ及び自動車のシュレッダーダストを中心とする産業廃棄物などを適正処理する。
・ 処理のために新日鐵方式のガス化溶融設備と高効率廃棄物ボイラー発電設備を組み合わせた施設を建設する。
・ 廃棄物中の可燃物は溶融設備で熱分解され燃料ガスとした後、発電設備で燃焼させ電力としエコタウン内立地企業へ供給する。
・ 不燃成分は、溶融設備で高温溶融し、再利用可能な金属とスラグとして資源化し販売する。

2 新事業会社の概要
  社名  北九州エコエナジー株式会社

  設 立  平成14年8月21日

  資本金 H15年1月末 第1回増資後  3億円
H15年度内  第2回増資後 12億円*
*第2回増資後の出資構成
            新日本製鐵(株)34% 三井物産(株)23% 九州電力(株)20%
            山九(株) 9% 太平工業(株)9% 日鐵運輸(株) 5%

  建設予定地  北九州市若松区響町一丁目62番地20 
        (北九州エコタウン総合環境コンビナート域内 面積4ha)
事業内容  (1)自動車シュレッダーダストのリサイクル処理受託、及び収集・運搬
(2)産業廃棄物のリサイクル処理受託及び収集、運搬
(3)フロンガスの処理受託及び収集、運搬
(4)スラグ、メタル等の溶融資源化物の製造、運搬、販売
(5)自家発電による電気の供給、販売

能力  受入れ:320t/日  発電:1.4万KW

  事業費  約140億円

  人員  事務部門、工場部門 合計 約40名の予定

    
3.今後の予定
  平成15年6月  :施設建設工事着工
平成17年2月末 :施設建設工事竣工
3月  :稼動開始



【問合せ窓口】
新日本製鐵(株) 広報センター 中島(TEL03-3275-5023)
八幡製鐵所 総務部総務グループ 入佐 TEL093-872-6108





















(参考 1)

○ 複合中核施設の位置付け
・ 1997年(平成9年)、北九州市環境産業推進会議(議長;末吉北九州市長)において確認された北九州エコタウン計画の中で、資源循環型社会をめざして各種のリサイクル産業を集積する総合環境コンビナートが提案されました。
・ 本中核施設は、このコンビナート内立地企業でリサイクルした後の残さ及び自動車のシュレッダーダストを中心とする産業廃棄物などを適正処理・リサイクルするもので、北九州エコタウン計画の中において国内初となるゼロエミッション型産業団地のモデルを具現化するために必要不可欠な施設と位置づけられております。

○ 処理プロセスと資源化の内容
・ 新日本製鐵(株)が技術を保有するガス化溶融設備と高効率発電設備を建設。
・ 従来、リサイクルが困難で埋立てや単純焼却処理されてきた廃棄物は、ガス化溶融設備においてガス化溶融処理を行い、
[1] プラスチックなどの可燃成分は熱分解してガス化し、高効率発電設備の燃料ガスとして、
[2] 金属・灰分・土砂などの不燃成分は高温溶融して金属とスラグに資源化し、金属資材、建設資材として、
使用します。
・ 高効率発電設備では、類似の廃棄物発電技術の中では、最高レベルの発電効率(投入物保有熱量に対する発電量の比率)を目指します。

○ 廃棄物を利用した新エネルギー施設としての位置づけ
・ 廃棄物を溶融ガス化し、得られたガスを燃料として利用して発電を行うことから、「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法」に基づく大臣認定(経済産業省、環境省)を受けました。(平成15年1月6日付け)
・ この大臣認定により資源エネルギー庁の「新エネルギー事業者支援対策事業」による補助申請を行う予定です。
・ 発電した電力(年間発電量は原油換算で24千Kリットル相当)は、エコタウン内立地企業、約20社へ供給します。

○ 自動車シュレッダーダストの適正処理とリサイクル
・ 従来、廃自動車解体時に発生するシュレッダーダストは、そのほとんどが埋立処分されてきましたが、本施設の稼動によりエネルギー、金属、及びスラグとして資源化されリサイクルすることが可能となります。
・ また、平成16年から施行予定の廃自動車リサイクルを進める自動車リサイクル法にも対応できるものであり、国や自動車メーカーからも適正な処理が可能な施設として整備が期待されております。




以上


このページの上部へ

ここからフッター情報です