画期的な耐食性を誇る「新S-TEN1」の発売

2002/10/24

新日本製鐵株式会社(社長:千速 晃)は、塩酸等に対する耐食性を飛躍的に向上させた低合金耐食鋼材「新S-TEN1」を開発し、販売を開始致します。

鋼板に対する「耐食性」要求は、使用環境によりさまざまのものがあります。火力発電所等の重油燃焼設備では、煙の中の硫酸が結露して鋼材を腐食するという過酷な環境になりますが、昭和40年(1965年)に新日鉄は、硫酸に対する耐食性能が極めて高い「S-TEN1」を開発しました。以降、耐硫酸性鋼の代名詞として現在に至るまで広く使われております。
ところが近年、廃棄物処理がますます重要な社会問題となってくる中で、ごみ焼却設備等における鋼材の腐食が新たな問題となってきております。ごみ焼却設備では、食品ごみやプラスチック等から生成される塩酸による腐食環境が生まれており、これに対する耐食性を持った鋼材へのニーズが急速に強まっております。

今回、塩酸に対する耐食性を飛躍的に改善した新製品が、「新S-TEN1」です。当社独自の高耐食合金設計技術により、塩酸に対する耐食性を従来の3倍以上(*)としながら、硫酸耐食性、溶接施工性、機械的特性についても、従来のS-TEN1同等以上を確保しております。

「新S-TEN1」は、ごみ処理設備のみならず、塩酸と接する様々な鋼材使用環境(溶融めっきの塩酸酸洗槽・化学プラント等)に使用でき、装置の寿命延長やメンテナンス期間延長等によって、腐食により生じる社会的コストの削減に寄与できるものと期待しております。

「新S-TEN1」は、熱間圧延鋼板(板厚1.6~20mm)、冷間圧延鋼板(〃0.6~2.3mm)、電気抵抗溶接鋼管(厚さ1.8~10.5mm、外径19~114.3mmФ)を取り揃えております。また鋼板については、当社系の流通・特約店にも常時在庫をし、小口や急ぎのご使用にもお応え出来る体制を整えております。

(*)当社調べによる
以上

連絡先: 厚板営業部  楠  03-3275-7814
広報センター 菅家  03-3275-5021


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