響灘で風力発電事業を開始

2002/10/17

この度、新日本製鐵株式会社(社長 千速 晃)は北九州市若松区の響灘地区で、当社として初めて風力発電事業を開始します。事業会社名は、「株式会社エヌエスウインドパワーひびき」(社長 当社鉄構海洋事業部 副事業部長 藤田 泰)。現時点の資本金は1000万円、株主構成は当社が70%、30%は日本風力開発株式会社。平成14年度内に増資し、その他企業も出資する予定です。発電所の建設工事については当社が新会社から請け負い、平成15年3月の営業運転開始に向けて地元の方々の賛同を得ながら、現在建設を進めています。運転開始後は、15年間九州電力株式会社へ売電します。
 本件は、九州電力株式会社による「平成13年度大規模風力発電の募集」において採用され、同年北九州市により行われた「響灘地区風力発電事業 民間事業者の募集」において採択された案件で、経済産業省による「平成14年度新エネルギー事業者支援対策費補助金」の交付を受けて実施しております。
 当社と致しましては、本件実施の意義を以下のように考えます。
[1]「環黄海圏ハブポート構想」のシンボル
 港湾地区に立地する大型風力発電所は、現在北九州市において進められているハブポート構想のランドマーク的存在として、港湾のシンボルになると思われます。港湾地区におけるウィンドファームは全国でも初めてのケースとなります。
[2]「環境モデル都市」のシンボル
 北九州市が同地域において取り組んでいる「エコタウン事業」などの環境施策と合致し、環境にやさしいクリーンエネルギーの象徴としての風車の存在は、自然環境に対する理解を深めることに貢献できると思われます。
<設備概要>
[1] 本設備能力
定格出力1500kWの発電機(GE Wind Energy社製)10基
[2] 年間予想発電量
3,500万kWh(約1万世帯の年間電力消費分に相当)
[3] 総事業費
約30億円(経済産業省の補助金及びプロジェクトファイナンスによる資金調達を予定)
 なお、当社鉄構海洋事業部では、平成11年度から風力発電機のタワー製作を開始し、現時点では約80基と日本最大の実績をあげています。今後はタワー製作、発電所建設工事のみならず本件のような風力発電事業への参画も行う予定です。また、将来的には当事業部の豊富な経験に基づく海洋施工技術を活かした洋上発電の実現に向けた実証研究もすすめ、事業領域を拡大していきたいと考えております。

お問い合わせ先 新日鉄エンジニアリング(株)広報室 TEL03-3275-6030


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