「環境報告書2002」(2001年度実績)の発行

2002/09/09

新日本製鐵株式会社(社長:千速 晃)は、「環境報告書2002」を発行致しました。
 本年度版では、報告書に対して、これまで皆様からお寄せ戴いたご意見や、昨年来の法制度の動向等を踏まえて、一層の情報開示に努めるとともに、「わかりやすさ」を主眼とした編集を行いました。

 本年度版の主な特徴は、以下の通りです。

1.環境会計に関する開示度のアップ
環境省の環境会計ガイドラインの改訂を参考に、従来から記載していた環境保全コスト(設備投資額及び経費)に加えて、初めて環境保全効果を物量、開発事例、金額換算で記載しました。
・2001度の環境保全コストは、設備投資額362億円、環境保全に係る経費は504億円となりました。ちなみに、環境関連設備投資額は、設備投資総額の約21%、また環境関連研究開発費用は、研究開発投入総額の17%を占めています(30~31ページ)。
・また環境保全効果としては、
[1]物量に関しては、有害物質削減量、省エネルギー率の進展を示しました(20~21ページ、8ページ)。
・焼結施設のダイオキシン排出量は、2002年までに1997年対比で▼30%削減の目標に対して、2001年度ですでに▼53%削減(38.5→18.1g-TEQ/年)。
・ベンゼン排出量は、2003年までに1997年対比で▼50%削減の目標に対して、2001年度ですでに▼42%削減(288t→167t/年)。
・原単位でみた省エネルギー率の進展は、2001年度では対前年度比で▼0.2%削減。
(ちなみに、当社の二酸化炭素(CO2)排出量は、2001年度で56百万t-CO2と試算しております(8ページ))

[2]開発事例;エコプロダクツ(自動車用鉛フリー快削鋼、家電用クロメートフリー亜鉛メッキ鋼板)(22~24ページ)。
製造段階における環境負荷低減開発(有機系廃棄物のガス化技術の研究)(33ページ)。

[3]金額換算に関しては、資源循環として亜鉛ダストやスケール等のリユース・リサイクル物の外販や最終処分コストの回避等で約13億円程度の環境保全効果があったものとの試算結果を示しています(31ページ)。

2.法制定を反映した開示度のアップ
環境負荷低減対策に関して、PRTR法(「特定化学物質の環境への排出量把握等及び管理の改善の促進に関する法律」)に基づく「当社全届出物質一覧」を記載しました(21ページ)。

3.連結経営を反映して、開示対象範囲を関係会社に拡大
製品を通じた貢献、環境マネジメント等に関して、これまでの鉄、エンジニアリング部門以外の事業部門、関係会社へ記載対象を拡大しました。
*製品を通じた貢献(エコプロダクツ)の例として、
・新素材事業部の開発、ニッテツコンポジット(株)の生産によるNOMST工法
(炭素繊維補強材を用いた環境にやさしい地下トンネル工法)
・三晃金属工業(株)のソーラー発電屋根システム、を記載しました(25ページ)。
*環境マネジメントの例として、
・関係会社環境会議の開催
・関係会社でのISO14001取得例を記載しました(39ページ)。
   
4.エンジニアリングを通じた環境ソリューションへの取り組みに関する記事の充実
環境・水ソリューション事業部の取り組みを総合的に紹介しました。また、エネルギー・プラント分野におけるクリーンエネルギーの提供(GTL)、土木建築分野における鉄骨造エコスクールの設計・建設(早稲田実業学校)を記載しました(26~29ページ)。

5.環境コミュニケーションに関する記事の充実
エコプロダクツ展で川口環境大臣にお立ち寄り頂いたこと、お客様の環境展で感謝状を頂いたこと、絵本「地球にやさしい新・モノ語り」を用いて名古屋市内の小学校で当社社員が授業を行ったことなど、地域社会とのコミュニケーションに関する取り組みの記載を充実させました(36~37ページ)。
また、各製鉄所の自然環境を掲載しました(41ページ)。

6.環境NGO(地球・人間環境フォーラム殿)など、外部のご意見を反映
環境関連事故等のネガティブ情報(37ページ)、環境基本方針・中期環境経営計画・目標等の対象範囲・時期の明確化(2ページ、20~21ページほか)、二酸化炭素(CO2)排出量の記載(8ページ)、など開示度の向上を図るとともに、全体的に図表・写真を増やして、よりわかりやすい表現を心がけました。

 発行部数は、昨年と同様1万部とし、行政、教育機関、需要家、マスコミ、等の関係先に配付することに加え、当社のホームページを通じて公開します。英語版は10月末を目処に完成の予定です。
 環境報告書は、今後とも毎年1回発行し、環境に関する社会のニーズや法制化の動向を十分踏まえながら、当社の取り組み姿勢が広くご理解戴けるよう、引き続き情報開示の充実を図るとともに、環境パフォーマンスの向上に一層努めてまいります。

(本件に関する問い合わせ先)
新日本製鐵株式会社本社 環境部
丸川グループリーダー  TEL 03-3275-7567
篠上マネジャー     TEL 03-3275-6099
以上


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