新日鉄のクロメートフリー電気亜鉛めっき鋼板「ジンコート21」採用が急拡大

2002/05/31

新日本製鐵株式会社(社長:千速 晃)が平成12年に発表したクロメートフリー電気亜鉛めっき鋼板「ジンコート21」の出荷が、地球環境保全の視点から急拡大しております。
環境負荷化学物質である6価クロムを全く含まない「ジンコート21」は、平成12年、業界他社に先駆けて本格採用されましたが、以降、家電・OA向けを中心に数十社に採用を拡大してきました。

日系の家電・OA機器向けの電気亜鉛めっき鋼板の市場(海外生産分含む)は月間10万トン程度ですが、新日鉄は同市場において5割以上(当社推定)の高いシェアを持っております。
従来、亜鉛めっき鋼板には、耐食性確保等のため鋼板表面に6価クロムを含有するクロメート処理を施すのが一般的でしたが、地球環境保全の観点から、欧米では既に使用禁止の準備が進められております。このため、耐食性等を保ちつつクロメートを含まない鋼板の要求が高まってまいりました。

このような社会的要請を受け、平成12年に販売を開始した当社の「ジンコート21」は、従来型鋼板からの切り替えも順調に進み、現在、当社の電気亜鉛めっき鋼板の1割以上を占めるに至っております。
また、「ジンコート21」の優れた耐食性・塗装性等が評価された結果、クロメートフリー電気亜鉛めっき鋼板のマーケットで他を圧倒する7割のシェア(当社推定)を占めるに至っております。

「ジンコート21」は、本年上期までに累計出荷量10万トンを達成しましたが、さらに大手数社での新規本格採用が決定しており、年内には月産1万トンを超える予定です。
今後、2006年1月のEUでの環境負荷物質規制にあわせ、家電・OA業界のみならず自動車業界も含め、クロメートフリーニーズがさらに高まり、表面処理鋼板の大部分がクロメートフリー鋼板に切り替わっていくものと考えられます。このため、「ジンコート21」の採用は一気に拡大するものと考えております。

新日鉄では、数量の拡大にあわせ、国内製造体制の整備、国内、海外(中国・ASEAN)を含めた全世界へ向けてのインフラ整備も既に完了し、万全な供給体制を敷いております。

なお、新日鉄は、電気亜鉛めっきタイプの他にも需要家での様々なニーズに応えるべく、溶融亜鉛めっきタイプの「シルバージンク21」、ボンデ鋼板タイプ、潤滑鋼板タイプ等を開発し、塗装鋼板タイプも含め、多彩なクロメートフリー鋼板の商品メニューを揃え、着実に使用実績をあげております。
連絡先 広報センター 菅家 03-3275-5021


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